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通常カラオケではエコーをかけて歌います。
しかし、中にはエコーはいらない、嫌いだから切る、という人もいます。
エコーをかけた方が歌いやすいはずなのに、なぜそのように感じるのでしょうか。
今回はエコーがいらない、嫌い、邪魔だと感じる理由や、本当に必要ないのか、エコーをかけるとしたらどのくらいがいいのか、について説明していきます。
カラオケのエコーは邪魔?
エコーが邪魔だと感じる理由
エコーとは反響音のことです。
反響音がある程度あった方が空間全体の音が増幅され、歌いやすくなります。
しかしエコーが効きすぎると、残響が長く部屋に残ってしまいます。
部屋に反響音が多くなると、自分の声が把握しづらくなります。
このことを嫌がる人はいるでしょう。
カラオケで採点機能を使う人、特に高得点を意識して狙う人にその傾向が強い、といえます。
仮にエコー設定をゼロ、マイク音量をゼロにしても、マイクがONの状態でマイクが声を拾えば点数はつきます。
しかし通常は、高得点を狙う人や実際に高得点を出す人でも、エコーやマイク音量もある程度の数値には設定しています。
自分の声量やマイク音量だけでなく、ミュージック音量、エコーを含めた残響など全体のバランスが大事だということがいえるでしょう。
カラオケのエコーで上手く聞こえるのか?
ビブラートはエコーをかけた方がうまくいく?
ビブラートとは音の高さのかすかな揺れのことを言います。
歌の場合、音程をキープした範囲で音のかすかな揺れが続くことで響きが豊かになります。
ビブラートは発声のテクニックであり、歌唱の技術の基本は腹式呼吸にもとづくブレスコントロールです。
エコーとビブラートとは直接の関係性はありません。
歌のテクニックを練習して身に付けるために、エコーは邪魔だからいらない、という人もいます。
自分の声の現状を把握し、自分の声そのものを磨いていく、そのためにエコーを切って練習する、ということに対しては否定はしません。
しかしエコーを使わないことで力んでしまったりしてかえって上手くいかない状況であれば、歌いやすいと感じる範囲でエコーを使ってももちろん問題はないでしょう。
エコーなしの歌手はいるのか?
ところで、エコー機能を使わない歌手、というのは存在するのでしょうか。
そもそもマイクを使わないジャンル、例えばクラシックの声楽やミュージカル、古典芸能のシテや地謡などでは、音響機能としてのエコーは存在しません。
ただし、彼らの舞台は音楽ホールや教会や能舞台など、音響を考えて作られた場所であったり、良く響く場所であったりします。
普段私たちが聴く音楽のジャンル、ポピュラーやロック、歌謡曲などはマイク、エコーを使っています。
練習したり録音したりするスタジオなども、音響機材を使うことを前提で作られている場所もあります。
カラオケでは個人の好みや目的の違いはあっても、通常はマイクやエコーは使うものです。
カラオケの機械はマイクやエコーを使うことを前提に作られています。
部屋などの状況や環境に左右されずに一定の音響、音質が再現できるようにカラオケは作られています。
エコー機能が存在するのは、歌が良く聞こえるようにする、歌いやすくするだけでなく、音響環境をよくするためでもあるのです。
カラオケのエコー設定
カラオケのエコーはどのくらいかけるのがいい?
エコーの設定は部屋の大きさや状況、人数、歌う人の好みや目的、曲の特徴などによっても変わってきます。
ひとりカラオケで自分の声を把握するため、自分の練習のためなら、エコー設定をゼロにしてもいいでしょう。
マイクもエコーもなしで声を聴かせるためには、オペラ歌手のように身体の共鳴をしっかり使い、ボディ全体が振動するような強い響きが必要です。
仮にオペラ歌手のような歌い方でポピュラーの甘いラブソングをカラオケのBGMで聴いたとしたら、ちょっと違和感があるのではないでしょうか。
ジャンルや曲に合わせて、自分の声をふさわしいトーンやテンションに整えることもまた必要といえます。
カラオケはマイクやエコーを使うことを前提に作られているので、自分の声と曲の良さを最大限に活かす使い方をすべきでしょう。
メイクで例えれば、マイクやエコーを使わない声はスッピンと同じです。
たとえお肌に自信のある人でも、人前では大抵の人はメイクをするでしょう。
エコーをはじめカラオケの音量設定の数値や機種ごとの設定については、関連記事にも書いていますので、参考にしていただければ幸いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
エコー機能は、自分の歌うことだけ考えて使ったり、あるいは切ったりしてしまうと、上手くいかないこともあります。
マイクやエコーはカラオケに本来備わっている機能であり、使うことを前提に作られています。
カラオケは環境などに左右されず、一定以上の音響や音質を再現できるものですので、エコーを含め、上手く活用して楽しみましょう。
もしカラオケがなければ、私たちは気軽に歌を楽しむ、という機会は激減してしまうでしょう。
もし伴奏を付けて歌おうと思ったら、楽器も演奏者も場所も手配しなくてはいけません。
複数の楽器を付けようと思ったら、スケジュールを合わせる労力や費用はどれほどになるでしょうか?
そうしたら音楽は、かつての王侯貴族や富豪など一部の人たちのものになってしまうでしょう。
ごくたまにで結構ですので、カラオケでも自分が楽しく歌える環境があることに感謝しましょう。
ありがとうございました。