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カラオケの採点機能で、もっと良い点数を出したいと思っている方は多いと思います。
良い点数を出すために練習は必要ですが、歌いやすい曲や点数が出やすい曲を選ぶことも重要です。
点数が出やすい曲にはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は主に女性が歌うことを想定して、女性曲で点数が出やすい曲とその特徴を紹介するとともに、世代別や機種別の選曲の違い、歌唱で注意するポイントをお話ししたいと思います。
女性のカラオケ曲で点数の出やすいものは?
点数の出やすい曲とその特徴
点数が出やすい曲としてネットなどでよく挙げられているものに、以下のような曲があります。
・ハナミズキ(一青窈)
・涙そうそう(夏川りみ)
・やさしさで溢れるように(JUJU)
・未来へ(Kiroro)
・三日月(絢香)
・亜麻色の髪の乙女(島谷ひとみ)
・TOMORROW(岡本真夜)
・卒業写真(松任谷由実・荒井由実)
これらの曲にはどのような特徴があるでしょうか。
・音程が取りやすい。
・リズムが複雑でない。
・ゆっくりとしたテンポである。
・ノリの良い曲でもテンポ、リズム、構成が一定で歌いやすい。
・音域が広くない。
・言葉が詰め込まれておらず、発音しやすい。
・歌詞の内容、楽曲両面で感情を込めやすい。
・繰り返し歌っても飽きない。
点数が出やすい曲というのは、同時に歌いやすい曲でもあります。
しかしいくら歌いやすいとはいっても、良い点数を出すためには繰り返し練習する必要があります。
反復練習しても飽きることなく歌い続けられる魅力があることも、点数が出やすい曲を選ぶうえで必要な条件だといえるのです。
世代別でカラオケの点数が出やすい曲は変わる?
10代がカラオケで歌いやすい女性曲
基本的に歌いやすい曲の特徴というのはどの世代にも共通します。
しかし、音楽を聴くツールはこの10年あまりで大きく変化しました。
10代の大半の人達は、主に音楽を動画や配信で聴くようになっています。
その意味では10代がよく聴く曲や10代に人気のある曲というのが存在するといえます。
10代がカラオケで歌いやすい女性曲として紹介されているものに、以下のようなものがあります。
・左右盲(ヨルシカ)
・ただ君に晴れ(ヨルシカ)
・初恋が泣いている(あいみょん)
・レンズ(幾田りら)
これらの曲は映画やテレビドラマの主題歌になっていますが、配信限定発売の曲もあります。
楽曲が配信限定の流通や動画視聴が増えてきて、曲の特徴にも変化が表れています。
前奏が短く、すぐにサビが始まったり、始めからキャッチーなフレーズを持ってくるなど楽曲の最初にその曲のピークがあるものが増えている傾向があります。
動画や配信だと曲の序盤の印象で良し悪しを判断され、気に入らないと途中で曲を聴くのをやめてしまうことがあるからです。
それが良いか悪いかは別にして、そうした曲を歌う時には最初からピークを歌うテンションを作っておくなどの準備が必要になることを意識しましょう。
40代がカラオケで歌いやすい女性曲
40代の人達が最新の楽曲を歌うこともありますが、青春時代に歌ったり聴いたりした曲をレパートリーにしている方も多くいます。
40代の方々が10~20代に親しんだ音楽媒体は、テレビの音楽番組やドラマ主題歌、CD、カラオケが主流でした。
40代がカラオケで歌いやすい女性曲として紹介されているものに、以下のようなものがあります。
・Hello, Again 〜昔からある場所〜(My Little Lover)1995年
・糸(中島みゆき)1998年
・Time goes by(Every Little Thing)1998年
・あなたに会えてよかった(小泉今日子)1991年
1990年代、特に90年代前半はカラオケ配信の収入がレコード会社の収益にも大きく影響していた時代なので、この時代の楽曲はキャッチーなメロディーで歌いやすいものも多く作られています。
単なる懐かしさだけではない、多くの世代に歌われ続ける理由が確かにあるといえます。
機種別でカラオケの点数が出やすい曲は変わる?
DAMで点数が出やすい女性曲
基本的には点数が出やすい曲は機種に関係ありませんので、ここでは具体的な曲の紹介というよりは機種の特徴に合わせた選曲上の注意などを書いていきます。
DAMは音程の精度がより厳しく判定されるので、音程がより取りやすい曲を選ぶ方がいいです。
キーも自分の歌いやすいところを見つけて、そのキーで練習しましょう。
DAMは原曲に忠実だとされていますが、ガイドメロディーやガイドボーカルを音源にするとより精度は高まります。
音程バーが赤くなっていなくても音程の採点評価が低い場合は、半音の中でどちらか上下に寄った状態だったり、母音の変化や声のポジションの変わり目などで発声が乱れていることが考えられます。
録音して自分の声を聴いてみたり、部分的に抜き出して練習して丁寧に修正していきましょう。
JOYSOUNDで点数が出やすい女性曲
JOYSOUNDも音程が最も配点が高いことに変わりはありません。
最新シリーズの分析採点AIでは、音程40点、安定性30点、抑揚15点、ロングトーン10点、テクニック5点という配点になっています。
テクニック詳細はこぶし、しゃくり、ビブラートです。
テクニックに関しては配点が低いので自信がなければ無理して入れる必要はないですが、最新シリーズではAIボーナスがあるのでそちらの加点になる可能性はあります。
中途半端に抑揚をつけると音程が不安定になるようなら、全体をしっかりと歌い切って安定性やロングトーンを保った方が点数を確保できる可能性が高くなります。
なお、JOYSOUNDでは曲によっては原曲とは微妙に違うリズムや音の長さで曲が設定されていることがあります。
歌いやすさを意識した変更なのかもしれませんが、そうした箇所を見つけたら、注意して修正しましょう。
原曲をしっかり覚えていたり、DAMで相応の点数が出ているレベルなら対応できることが多いですが、より確実にしたければガイドメロディーやガイドボーカルで確認しましょう。
点数が出やすい曲の歌唱ポイント
ゆったりしたテンポの曲の注意点
ここからは最初に紹介した楽曲を例に、歌唱の上でポイントになることをお話ししたいと思います。
まずゆっくりとした曲は音程に注意する時間的な余裕も生まれ、それだけ歌いやすいです。
しかし、ゆっくりな曲はフレーズが長くなったり、ロングトーンで息が続かないなどの難しさも生じます。
また、フレーズや画面の最初の方でミスすると音程の採点が低くなりやすいので、集中力を切らさないようにする必要があります。
未来へ
時おり出てくる16分音符のリズムを確実に押さえましょう。
始めの「ほら あしもとをみてごらん これがあなたのあゆむみち」に日本語の発音の様々なポイントがあります。
は行やか行の発音は口腔内の少し奥の方で息をこするような発音をする必要があります。
ただしやりすぎるとマイクに息が当たってしまうので、やりすぎには注意しましょう。
「を」は発音の際、始めに口をすぼめて小さい「う〔u〕」を入れるようにするとよりはっきりします。
「みてごらん」の「ん」ですが、ふたつの発音の仕方があります。
舌先を上前歯の付け根に当てて発音する〔n〕と、口を軽く開いて舌の奥の方を持ち上げて鼻にかけるように発音する〔ng〕の発音です。
次の「これが~」を歌いなおしたい時は〔n〕を、続けて歌って流れを大事にしたければ〔ng〕で発音することになります。
どう歌いたいかによって、また自分が歌いやすいと感じる方を選んで差し支えありません。
次の「ほら まえをみてごらん」の「ん」は1拍分の長さがあり次が休符で切れるので、〔n〕で発音してしっかり響かせます。
「そのやさしさを」の「や」は「い〔i〕」の母音を小さく入れるようにすると発音が明瞭になり、感情を込めた表現につながります。
最後の「ゆっくりと あるいてゆこう」の「ゆ」も同様に発音すると効果的です。
子音の発音は音が鳴り始めるところで発音すると遅れてしまうので、少し前に出して母音が音の始まりになるようにしましょう。
三日月
最初の「ずっといっしょにいた ふたりであるいたいっぽんみち」は「いっしょに」「いっぽんみち」が母音で始まるので、フレーズが切れない程度に言い直すように歌うとより言葉が伝わりやすくなります。
「そう no more cry もうなかないよ」の「cry」1オクターブの音程をしっかり決めましょう。
ファルセットでも、実声でしっかりと歌っても、自分がしたい表現や好みや得意な歌唱の方で選んでもらって差し支えないです。
「cry」の発音ですが、子音を拍の前に出して発音し母音の響きが音の鳴り始めになるように意識します。
子音を拍の前に出して発音するのは特に外国語の曲を歌う際には必須事項ですので、覚えておくと歌に応用できることが増えていきます。
「もうなかないよ」の6度降りる音程を確実に決められるようにします。
終盤の「みかづきに てをのばした」「きみにとどけ このおもい」の最高音も同様に、ファルセットでも実声でもどちらでも構いません。
6度降りるところも息の支えを緩めず丁寧に音程を決めましょう。
卒業写真
原曲のキーが低いと感じたら歌いやすいキーに変えて歌いましょう。
低音が気にならない高さ、ロングトーンが気持ちよく歌える高さに設定するのがいいでしょう。
音程は丁寧に取る必要はありますが、ゆっくりなので全体的に取りやすいです。
最後の「あなたは わたしの せいしゅん そのもの」の「わ」は始めに口をすぼめて小さい「う〔u〕」を入れるようにすると発音と表現が良くなります。
「せいしゅん」の「ん」は6度下がる音程と〔n〕でしっかりと響かせることに注意し、次の「そのもの」の「そ」には7度上がるので、最後まで気を抜かずに歌い切りましょう。
速いテンポの曲の注意点
一般的に速いテンポの曲の方が慣れるのに時間がかかります。
なかなか音程やリズムが取れない時は、ゆっくり練習して音程やリズムを確実にした方が結果的に早く確実に曲を覚えられることが多いです。
できないまま速いテンポで練習して間違って覚えてしまうと直すのに時間がかかったり、下手をすると直らないまま覚えてしまうことになりかねませんので、焦らず丁寧に練習しましょう。
亜麻色の髪の乙女
島谷ひとみが歌うアレンジは、最初ゆっくりと始まります。
この部分は伴奏の音が少ないので音程を意識し、テンポが遅れたりずれたりしないように特に集中して歌いましょう。
曲調が一転して明るくなり、テンポも上がりますので、テンションや声のトーンも明るくします。
音程は順次進行も多く取りやすいですが、音程の幅を厳密にして音程のミスをできるだけ少なくできるようにしましょう。
原曲はヴィレッジシンガーズのフォーク調の曲ですが、島谷ひとみのアレンジはテンポだけでなくハーモニーも独特なのでそれに慣れるようにします。
最後は転調して1音(カラオケの♯2個分)全体のキーが上がりますので、歌うペース配分やスタミナにも気を付ける必要があります。
最後に音が上がって転調するパターンの曲はスタミナ切れにならないようにする必要があるとともに、転調した時の音の高さに慣れておかなくてはいけません。
通して歌った時に歌い切れなかったり、音程がはまらない場合は転調した部分だけ集中的に練習して、転調した時のテンションを体に覚え込ませましょう。
TOMORROW
歌い出しの音が正確に出せるように練習しましょう。
歌い出しの音をピアノなどで確認してから歌い始めるようにすると効率がいいです。
アプリでピアノの音が出せるものがありますので、スマホにダウンロードしておくと便利です。
「なみだのかずだけつよくなれるよ」「アスファルトにさくはなのように」「みるものすべてにおびえないで」「あしたはくるよ」「きみのために」と「」内はひとつのフレーズとしてとらえ、大きなまとまりで歌うことも、速いテンポを歌う時は有効なやり方です。
いきなりサビから始まりますので、前奏からテンションを上げておきます。
この曲も最後は転調して半音(カラオケの♯1個分)キーが上がりますので、歌い切れるようスタミナをつけましょう。
カバーバージョンや別バージョンの曲の注意点
ひとつの曲を別の歌手がカバーしているということはよくあります。
カラオケでもひとつの曲に複数の歌手が列挙されるのを目にすることも多いです。
カバーバージョンではキーが違うだけでなく、リズムや編成、さらには終盤での転調など原曲と大きく変わっている要素が少なくありません。
まずはオリジナルの歌手が歌っているものを通常バージョンで歌うのが無難です。
オリジナルの通常バージョンが十分歌えるようになってから後に、カバーバージョンが気に入ったら練習するといいでしょう。
また、生音や他バージョンなどは編成で音の数が少なくなっていたり、通常バージョンと違うことが多く、歌いづらいと感じることが少なくありません。
これらの他バージョンも、通常バージョンを十分歌えるようになってから挑戦した方がいいです。
ここでは最初に紹介した曲から原曲とカバーバージョンとの違いに触れながら見ていきます。
ハナミズキ
一青窈が歌うものがオリジナルになります。
徳永英明がカバーしたものも有名ですが、カラオケではリズムが少しずつ違っていたりフレーズが短くなっていて、少しぶっきらぼうな印象を与えることがあります。
さらに最後に転調でキーが上がるので、楽曲としてはドラマティックで魅力的ではありますが、歌唱の難度も上がります。
一青窈はリズムや節回しに慣れる必要はあるものの、フレーズに自然な流れが感じられます。
かなり違いがあるので、もし徳永英明のバージョンを歌うなら別の楽曲として取り組むぐらいのつもりで歌いしょう。
涙そうそう
オリジナルはBEGINなのですが、夏川りみが歌ってさらに有名になり彼女の代表曲になりました。
夏川りみ自身もこの曲を大事にしているので、原曲の印象を損なうことなく歌われています。
BEGINのキーはAメジャー(A-dur、イ長調)で、夏川りみはFメジャー(F-dur、ヘ長調)です。
一般的には夏川りみのキーの方が歌いやすく、特に女性が歌うには夏川りみの伸びやかな歌声は参考になります。
やさしさで溢れるように
JUJUの代表曲で、カラオケでもよく歌われます。
キーはA♭メジャー(As-dur、変イ長調)で、低音が出しづらければキーを上げて歌いますが、後半の「けしてなくさないよ ありがとう」の高音がうまくカバーできる範囲で変更しましょう。
この曲も徳永英明がカバーしていますが、Dメジャー(D-dur、ニ長調)とかなり高いキーで歌っています。
男性の高いキーと女性の低いキーでは印象がかなり違って聞こえます。
歌自体はどちらにも魅力がありますが、女性が普通に歌うならJUJUの楽曲を参考にして、キーの変更もJUJUの曲で行った方が音質も保たれやすくなります。
まとめ
いかがでしたか。
曲ごとの解説まで入れたのでかなり長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただいたことに感謝します。
点数の出やすい曲や歌いやすい曲はネットなどでも多く紹介されていますが、曲ごとに注意するポイントまでは書かれていないことが多いです。
今回はごく一部ではありますが、曲ごとの歌唱のポイントにも触れました。
発音は間違ったとしても、実はカラオケの音程の採点に関しては大きな影響は出ないのです。
しかし、本質的に歌を歌う上で発音のテクニックは欠かせない要素のひとつです。
そしてその技術が歌う人の表現力を大きく高め、より人に伝わる歌につながります。
カラオケで点数の出やすい曲や歌いやすい曲は他にもたくさん紹介されていますし、条件に当てはまる曲で気に入ったものならば自由に取り組んでいただきたいと思います。
また、点数の出やすい曲はカラオケの全国平均が高くなる傾向があります。
それは高得点を狙う人達が多く歌うことで結果的に平均点を上げていっているからです。
平均点が80点台中盤から後半の曲であればまずは平均点を目指し、それがクリアできたら90点台を目指していきましょう。
音程やリズムが正確だと音楽はより美しくなり、それを人の声でやるからこそその美しさは際立つと考えています。
今回の記事がカラオケの点数アップはもちろん、新たな発見と歌う楽しさや喜びにつながれば幸いです。
ありがとうございました。