ボスのギター用グラフィックイコライザーGE-7です。
boss GE-7のセッティングや使い方。ブースターとしても使える?
GE-7は1981年からの現在(2019年)まで生産され続けているロングセラー商品です。
ロングセラー商品なだけに、必要な機能は全て入った上で視覚的にも扱いやすいものになっています。
GE-7の機能ですが、100Hzから6.4kHz を15dBブースト・カットします。
レベルコントロールが、独立アンプ方式になっていますので、音質はよくなっているそうです。
ボスの筐体は相変わらず踏みやすくなっています。
使い方
イコライザーのポイントでの音の印象の変わり方です。
100Hz 空気感や全体のムード
200Hz 低音の鳴り
400Hz 音の太さ
800Hz 中域の粘りやコシ
1.6kHz アタック感
3.2kHz 音のヌケ
6.4kHz きらめき、シャリシャリとした音の鋭さ
音を太くしたい時には、400Hzあたりを持ち上げます。
音がもこもこしていると思ったら、3.2kHzを持ち上げて音の補正をします。
イコライザーは一台持っていると、トーンの補正に結構役に立つことが多いです。
あくまでも、ギターやアンプの補正のためとして使用してください。
また、超高域もカットできますので、ノイズ対策にも使用できます。
歪みのエフェクターの前に置くと、音域ごとの歪み量をコントロールできます。
ただ、15dBまでブーストすることは可能となっていますが、実際にはそこまで上げることは滅多にありません。
せいぜい10dBくらいまでです。
上げ過ぎに注意しましょう。
歪みエフェクターの後ろに置くと、うるさいと思う音域やもう少し欲しい音域の調節に最適です。
イコライザーを使い始めたころは上げて使いたくなりがちですが、下げることも重要です。
足りないから上げるのではなくて欲しいところが目立つように今要らないところを下げるという使い方です。
極端に調整をしなくても一つの帯域を1メモリ下げるだけでガラリと印象が変わることもよくあるので根気強く試してみてください。
余談ですがライブの際の中音も同じことが言えます。
自分の音や声が聴こえないから返しをもらうと、音が回って余計聞こえにくくなります。
イコライザーの設定にも言えるのが迷ったら一旦全部カット(OFFに)して、そこから欲しい音を足していくという方法がお勧めです。
セッティング
セッティングとして誰もが試みるのがドンシャリサウンドでしょう。
いわゆる、中域を下げたV時にイコライザーをセッティングしてできるサウンドです。
800HzがVの底となるようにセッティングします。
100Hzは動かさなくて大丈夫です。
ドンシャリのドンは200Hzを+5持ち上げることで得て、シャリは6.4kHzを+10持ち上げることで得ます。
また、ギターソロでギターを目出せたい時におすすめのセッティングですが
こんどは400Hzと800Hzをあげます。
このあたりは、ボーカルの音がない帯域ですので上げるとよい感じになりますが、音抜けも良くするためには3.2kHzを若干持ち上げると音のヌケが良くなりますので試してみてください。
ブースター
これも試みる方がいらっしゃると思います。
ブースターとして使えるかどうかですが、レベルツマミが付いていますので、もちろん可能です。
こちらも±15dBのブースト・カットが可能となっています。
(RCブースターなどの+20dBにはちょっと負けます)
音圧とともに強調したい音域を上げる事が可能になっていますので、上手くセッティングすれば、歪み物のエフェクターをブースターとして使うより効果的なブーストが可能となっています。
クリーンブースターを使用した場合低音域まで持ち上がりうるさくなりすぎると感じる方はGE-7を使ってみるのも方法かと思います。
GE-7だけでもまかなえる場合もありますし、ブースター+GE-7の2段階で調整する方法もあります。
2つセットにしてスイッチャーやLOOPペダルに組み込んでしまえば1度の操作で両方ONにする事が可能です。
但し、ブースタ-として使用した場合、前に出る感じが減り音全体が引っ込む感も無い訳ではありません。
その場合は6.4KHzを強調してみて下さい。
このペダルに限ったことではないのですがエフェクターを繋げれば繋ぐほどノイズが増えやすくなるので、レコーディングやアンプ側で調整が可能であれば外してしまうのも一つかと思います。
歪みペダルやブースターペダルと一体となって使っている場合は別ですが、必要なければ使わない・必要な時にあると便利なのがこのGE-7というイメージです。
また、アコースティックギターではブーストした時だけハウリングを起こしてしまう帯域を削ることができます。
その他にもギターやアンプ側でのTONE操作でうまく必要な音域が調節できない場合にも使えます。
最前につなげるとギターの補正、最後につなげるとエフェクト全体の補正となります。
豆知識
余談ですが、この「グラフィックイコライザー」通称「グライコ」というものは、1980年代、CDラジカセやCDコンポに必ずついていたものです。
それをエフェクターとして取り入れたのは、この時代の時流だったのではないかと思います。
しかし、大元のCDコンポ等は部品数の多さからグラフィックイコライザーは早々に外されてしまい、1990年代には全く見なくなってしまいました。
今ではそのスタイルが残っているのは一部のオーディオ機器と、こういったギターやベース用のイコライザーだけです。
そのせいか、このGE-7を見るとデザインが80年代ぽいなといつも感じてしまいます。
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