今回はBOSSのエフェクターで特に有名な、od-3とsd-1の比較をしていきます!
boss od-3とsd-1のオーバードライブの比較。
OD-1について
世界で最初にBOSSが発売したオーバードライブのコンパクトエフェクター、これがかの有名なOD-1です。
OD-1は元々評判は良かったのですが、1980年ジェフ・ベックが来日した時に彼の足元にあった事がさらなる人気を呼んだそうです。
余談ですが、この時ジェフ・ベックが使用していたOD-1は彼用にBOSSがカスタマイズしたもので市販されているものとは違ったそうです。
そのOD-1にトーンコントロールを付けたSD-1(スーパーオーバードライブ)が発売されたのは1981年、それ以降このSD-1はBOSSの代表的なオーバードライブとして現在も生産されています。
SD-1発売後BOSSはいろんなオーバードライブを発売しますが、1997年に栄光ある「OD」の名を冠した3番目のオーバードライブOD-3 OverDriveを発売します。
しかし、SD-1もOD-3もどちらも黄色の筐体で「LEVEL」「TONE」「DRIVE」のコントロールで見た目にはよく差がわかりません。
一体どこが違うのでしょうか?
SD-1(スーパーオーバードライブ)
SD-1は基本的にはOD-1にトーンを追加されたものです。
元々OD-1が発売された後一番要望として多かったのがトーンの追加だったので、それに答える形の仕様となったようです。
明るめなキャラクターでザクっとしたトーンは推測ですが西海岸風味なものを狙ったのでは無いでしょうか?
そのせいかアメリカンロックやサザンロックに合うようなトーンとなっています。
OD-3(オーバードライブ)
SD-1発売後BOSSは様々なオーバードライブを出していきました。
・1985年OD-2 TURBO OverDrive(ターボオーバードライブ)
・1993年SD-2 DUAL OverDrive(デュアルオーバードライブ)
・1994年OD-2改良版のOD-2R TURBO OverDrive(ターボオーバードライブ)
・1995年BD-2(ブルースドライバー)
そして1997年にOD-3(オーバードライブ)を発売します。
SD-1との違いのひとつはこの歴史です。
1977年にOD-1を発売して以来20年間オーバードライブを開発し続け、培った経験と技術の粋を集めて完成したのがOD-3なのです。
その結果BD-2の最大の特徴であったピッキングの追随性と他のBOSSのオーバードライブにあるコンプ感が合わさったオーバードライブとなっています。
実際の音を聴くとOD-3は癖が無く無難なオーバードライブです。
乾いたサウンドのSD-1に比べるとウェットな音に感じます。
また歪みの度合もSD-1より深く出来るのでいろんな音楽に幅広く対応が出来そうです。
SD-1かOD-3か?
まさに「歴史」が生まれた直後の音のSD-1、「歴史」を積み上げた集大成のOD-3。
最終的には好みであり、自分のサウンドに合うかどうかですが、同じ雰囲気でも相当違う事がわかっていただけたかと思います。
個人的に思うのは、SD-1の音にピンと来たらSD-1を。
そうでないのでれば後々いろいろ対応出来るOD-3を選択するのがいいかと思います。
OD-2 TURBO OverDrive(ターボオーバードライブ)
BOSSのOD-1直系オーバードライブはSD-1とOD-3ですが、その間に発売され、廃盤となったOD-2 TURBO OverDriveに触れておきたいと思います。
OD-2 TURBO OverDriveは1985年に発売されました。
OD-2 TURBO OverDriveは音量を操作する「LEVEL」、トーンを操作する「TONE」、歪み具合を操作する「DRIVE」に加えTURBO(ターボ)のオン/オフを切り替えるツマミがついています。
本来のターボとは車のエンジンを空冷式にする事ですが、昭和のレースマンガで登場人物の乗る車が改造されて早くなった時必ず「〇〇(車の名前)ターボ」と付けられる事が多く、ターボ=すごくなるというイメージが定着したとようです。
同じようにOD-2も「ターボ」をONにするとより歪むように作られていました。
ところが、このターボスイッチ、スイッチで切り替えるなら位なら、単純にDRIVEの可変域を大きくしてやれば良かっただけの部分が大きく、おまりメリットがありませんでした。
さらに、何故かLEVELを上げても音量はあまり上がらずブースターとして使用する事も出来なかったので、あまり使う人はいませんでした。
BOSSとしては「OD-2」という名前を付けているところを見るとOD-1の強化改良版であり後継機種と位置付けていたようですが、残念ながらその地位はSD-1やOD-3が付く事になってしまいました。
今では見向きもされないOD-2ですが、そういうものもあったんだと思ってもらえれば幸いです。
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