カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

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カラオケでキーンと耳をつんざくような音がする時があります。

これが起きる状況は一定ではないですが、狭い部屋の方が起こる確率は高いようです。

 

このキーンという音はハウリングと呼ばれるものですが、なぜ起こるのでしょうか。

今回はハウリングが起こる仕組みや原因、マイクの使い方、対処法などをお話ししていきたいと思います。

カラオケのハウリングとは

ハウリングの原因

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

まず、ハウリングについて説明したいと思います。

 

音は物理学的には音波であり、周波数を持っています。

周波数にはある特性があります。

それはピークの周波数が一定レベルを超えると、その周波数の音のみが増幅されてどんどん大きくなってしまう、というものです。

 

ピーク周波数が高ければ「キーン」というハウリングに、低ければ「ボーン」「ブーン」というハウリングになります。

 

マイクで声を拾う→アンプで音を増幅させる→スピーカーから音を出す→それをまたマイクで拾う

上記の流れがループして、ピーク周波数が一定レベルを超えるとハウリングが生じます。

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

コンサート会場やライブ会場などでは、イコライザーという特定の周波数を選択してレベルを調整する装置があったりしますが、カラオケにはまず導入されていません。

 

ハウリングの起こりやすい環境や状況というのはどのような場合か、さらに見ていきます。

 

狭い部屋でのハウリング

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

一般的に、狭い部屋や空間の方がハウリングは起こりやすいといえます。

狭い部屋だと音が反響しやすいため、音が増幅され続ける状態になりやすいです。

 

マイクとスピーカーの距離も近くなりやすく、部屋の状況によっては歌う位置をあまり変えられない場合もあります。

おしなべて狭い部屋が必ずハウリングする、というわけではもちろんありませんが、広い空間よりはリスクが増す、ということはいえます。

 

ハウリングしやすい周波数

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

周波数によって、聞こえてくるハウリングの音の種類が違ってきます。

さえずりのように聞こえる場合は1kHz付近、笛や金切り声のように聞こえる場合は2kHz以上、とされています。

また、80Hz以下または8kHz以上でハウリングが起こることはまずないといわれています。

 

ハウリングが起こる部屋の条件は限定できません。

空間には、空間特有の音響特性があり、広さ、形状、壁や天井の材質、マイクやスピーカーの設置場所など、空間のあらゆる要素が反映するからです。

 

音を聞いて、ハウリングが起こりそうだと判断して事前に対応できる人は音響のプロだったら別ですが、通常はまずいないでしょう。

 

次に、マイクとの関係や対処法について見ていきます。

 

ハウリングと声量の関係

マイクがキーキーなる原因と対処法

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

ここでの声量は、マイクの音量、と考えます。

 

マイクで拾った音が増幅される状態がループして、周波数がピークを越えることでハウリングが発生する、ということは先に説明した通りです。

 

そこで、マイクの音量や使い方に問題はないか見ていきます。

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

1.マイク音量、エコーのボリュームが大きすぎる。

マイク音量の大きい方が、エコーがよりかかった方が歌いやすい、と感じる人は多いと思います。

しかし音量だけでなく、エコーを増やすとより多く反響しやすくなるので、ハウリングのリスクは高くなります。

 

2.使っていないマイクも ON になっている。

使っていないマイクが ON になっている、ということは、歌うマイクに加えてさらに音を増幅する場所や機能が増えることになります。

 

3.マイクの持ち方に問題がある。

マイクがスピーカーのある方向に向いてしまっている状態だと、スピーカーから出ている音を直接拾ってしまいます。

マイクの頭(ヘッド)を覆った持ち方もよくありません。

マイクは通常、網の部分の先端が音をよく拾う設計になっています。

頭(ヘッド)を手で覆ってしまうと、音の抜けが悪くなったり、すべての方向から音を拾ってしまったりして、ハウリングが起こりやすくなります。

 

4.使っているマイクの不具合の可能性がある。

マイクの状態によってもハウリングは起こりえます。

 

5.二人以上で同時にマイクを使っている。

二人以上でマイクを使って一緒に歌えば、声量や反響はもちろん音を増幅する場所や機能も倍増します。

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

ハウリングが起こった場合は、まずマイクの対処をしていきましょう。

・マイクの音量、エコーのボリュームを下げる。

・使っていないマイクをOFFにする。

・歌うときはマイクを平行に持ち、頭(ヘッド)を覆って持たないようにする。

・使っているマイクを他のものに替える。

・ハウリングが起こりやすい時は二人以上でマイクを使うのを避ける。

・上記の対応をして改善しない時は店員にマイク交換を依頼する。

 

ハウリングの直し方

キーンとなった時の対処法

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

先ほどは、マイクの使い方や対処法を見てきましたが、マイク以外の対処方法も見ていきましょう。

 

・マイクだけでなく、BGM、ミュージック音量も下げる。

全体の音量が下がれば、それだけハウリングのリスクは減っていきます。

 

・スピーカーから離れて歌う。

マイクがスピーカーの音をなるべく拾わないように距離を取り、向きも気をつけます。

 

・スピーカーの角度を変える。

スピーカーは天井に付いていることが多いですが、向きを変えられる場合があります。

変えられそうなら、無理のない範囲で、ゆっくりと動かしてみましょう。

 

・店員に相談して、広い部屋に替えてもらう。

色々と試しても、どうしてもうまくいかない場合は、店員に事情を話して、部屋を替えてもらえるか相談してみましょう。

 

DAMのハウリングの直し方

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

 

カラオケ機器には通常は本格的なイコライザーはついていません。

 

しかし、最近はカラオケにも様々な機能が増えてきています。

特にLIVE DAM 系列の機器では詳細な音質設定ができます。

 

音質設定が増えることで様々な楽しみ方ができる反面、ハウリングが起こりやすい状況を作っている場合もあります。

 

LIVE DAM 系列の機器を使っていた場合にハウリングが起こった時は、音質設定をいったん元の状態に戻してみましょう。

 

設定画面に進む方法は以下の通りです。

本体のメニューボタンを押す。

本体画面の「設定」ボタンを押し、「音」を選択します。

 

1.「トーンコントロール」を調整する。

「トーンコントロール」を押します。

「プリセット選択」の「カスタム」か「フラット」を選びます。

「ミュージック」の高音、低音設定を 0(ゼロ)にします。

「マイク」の高音、中音、低音設定を 0(ゼロ)にします。

 

2.「ボーカルプロセッサ」を調整する。

「ボーカルプロセッサ」を選びます。

「プリセット選択」は OFF か 標準 にします。

「パワーボイス」「シャープネス」をそれぞれ最低数値にして、切 にしておきます。

「エコー種別」を 標準 にしておきます。

「ローカット」「歯擦音カット」「ハイカット」をそれぞれ 切 にしておきます。

 

上記のようにすることで、音質設定が標準、フラットな状態になります。

 

音質設定をしてもハウリングが起こる場合は、先に書いた対処法を実施してみましょう。

 

カラオケの狭い部屋でのハウリング、しやすい周波数とキーンとなる対処法と直し方

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

ハウリングは頻度こそ多くはないかもしれませんが、原因や対処法を知らないとまたいつ起こるか分からない不安やストレスを感じながら歌うことになります。

原因や対処法が分かれば、もしハウリングが起こっても落ち着いて対応できるでしょう。

 

今回お話ししたことが、皆様のお役に立って、カラオケをより楽しむことにつながれば幸いです。

 

ありがとうございました。