今現在ツインギター編成のバンドで活動する人は、スタジオ練習の際にリードギターにマーシャルを使われて自分はJCを使わないといけない!!というお悩みをお持ちではないでしょうか?
そんな悩みの解決に一役買ってくれるのが今回ご紹介するBOSSのST-2 POWER STACKです。
それでは早速見ていきましょう!
POWER STACKってどんなエフェクター?
BOSS公式サイトでは「幅広い歪みキャラクターとヴィンテージ・スタック・アンプ特有のパワー感を融合したコンパクトエフェクター」とあります。
POWER STACKは歪み系エフェクターに分類されます。
しかし、OD-3やDS-1などとは一味違うものになっています。
ピッキングの強弱によく反応するブルージーなクランチサウンドからザック・ワイルドのような凄まじい倍音のディストーションサウンドまで、幅広いサウンドメイクに対応。
このST-2はエフェクターというよりもどちらかと言うと「アンプシュミレーター」に近いキャラクターを持っています。
元の音を歪ませるだけでなくスタックアンプの「箱鳴り(キャビネット自体が振動することで生まれる音)」を再現するという効果もあるのです。
※BOSSが言うヴィンテージ・スタック・アンプはMarshallを指すことが多いです。ご参考までに。
セッティング
歪みをコントロールするのは「SOUND」という名称のツマミ。
歪みの深さは「CRUNCH」「DRIVE」「ULTRA」の3段階になっており、ULTRAに近づくにつれ歪みが強くなるというもの。
歪みの幅は広く色々なジャンルにも対応できるエフェクターとなっています。
そのキャラクターからアンプシュミレーター、プリアンプ的に使う人が多いみたいですね。
ただ、操作はいたってシンプル。通常の歪み系エフェクターと全く同じです。
オススメセッティングはアンプが完全にクリーンな状態でDRIVEツマミを11時の位置、若干CRUNCH寄りに設定。
この時点で結構歪みます!
ここでベースになる歪みを作り、OD-3やSD-1などのペダルでリードの時にブーストします。
これで一般的なロックにはほぼ対応できます!
また、ギターボリュームの追従性も素晴らしいです。
クランチやその少し上位の歪み量に設定しておいてギター側のボリュームを絞るとちゃんとクリーントーンになります。
ON/OFFだけでなくアンプライクな使い方までできそうです。
ノイズが多い?
ユーザーレビューを見ていると「ノイズが多い」という意見が散見されます。
公式のサウンドプレビューでもよく聴くとザーッというノイズらしき音が聴こえます。
セッティング次第という部分もあるかとは思いますが、ST-2に限らず入力信号を増幅させるエフェクターとしては避けられない課題ですので、軽減させる手段としていくつかご紹介させていただきます。
「ノイズゲートを使う」
これが一番確実な方法になりますが、別途でノイズゲートの用意が必要になります・・・。
「アンプ側のゲインを下げる」
ST-2はそれ自体がかなり強い歪みを生み出します。
アンプのゲインを必要以上に上げると、ST-2で歪ませた音をアンプヘッドでさらに歪ませるということになります。
また、ST-2はクランチ辺りが一番いい感じの音なのですが、その辺りの歪みの量であればさほどノイズはありません。
その結果、ノイズやハウリングの原因になります。
COSMの表記は無いけどCOSM技術で出来ている
ST-2にCOSMのマークはありませんが、これはCOSM技術、つまりデジタルエフェクタ-なのですが実はこのST-2、アナログ派の人でも評価はなかなか高いです。
発売されたばかりの時は「デジタルもここまで来たか」と多くの人がレビューしていました。
確かにクランチでのピッキングの強弱による歪み方がかなりチューブライクで気持ちいいです。
むしろアナログのオーバードライブよりリアルな感覚があります。
もちろんデジタルではあるし、何よりアンプでは無いので真空管のアンプと全く同じというわけではありませんが、音作りをある程度作りこめば十分な性能を発揮してくれます。
しかも、これが定価が10,000円以下というのも正直すごいです。
ハムバッカー系の音、特にレスポールを使用してクランチ系のセッティングにすると往年のロックサウンドになりますが、ストラトキャスターとクランチの組み合わせもとてもいいです。
さすがマーシャルをシミュレートされていると言われるだけあります。
パンクロックやハードロックでしたらこのエフェクター1つでも対応できるくらいの仕上がりになっています。
JCとの相性は?真空管アンプにも使える?
冒頭でも触れましたが十分にJCでも使えるサウンドです。
またエフェクターによってはJCではよくても真空管アンプに通すといまいちなものも多いですが、ST-2は真空管(試奏したのはマーシャルです)アンプでも良い音がでます。
もちろん全く同じ音にはならないのでセッティングは少し調節した方が良いですが、BOSS製品は使用できる幅が広くて安定しています。
BOSS製品の注意点ですがトゥルーバイパスではありません。
特に複数のエフェクターを接続している場合OFFにしている時は音痩せを感じるかもしれません。
その場合はギター直後にバッファとなるエフェクターを使用したり、ループ、スイッチャーなどを使用することをオススメします。
ST-2はかなり使える即戦力エフェクター!
シンプルな作りながらST-2が生み出す音はかなり幅広いものです。
シチュエーションに合わせたセッティングはもちろんのこと、ブースターと併用することでオリジナリティ溢れる音作りも可能です。
例えば、初めて使うスタジオやツアー先のライブハウス等、使い慣れたものが必ず使えるという場面は限られてきます。
そんな時にST-2をギターケースに入れておけばサッと自分の音を作れちゃいます。
メインは勿論、緊急事態に備えて所持しておきたいエフェクターですね!
もし、一番初めのエフェクターで悩んでいたり、もうすこしアナログ風な音にしたいという方にもおすすめの商品となります。
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