日本のエフェクター2大メーカーのひとつであるBOSSの黄色い箱シリーズ(ブルースドライバーは除く)OS-2です。
BOSS OS-2の評価や使い方・セッティング等
オーバードライブとディストーションをひとつの筐体に納めて、ブレンド可能という画期的ペダルです。
2があるなら、1があるのではと思われますでしょうが、OS-1は存在しません。
発売日されたのは、1990年になります。
2017年現在でも発売中というたいへん息の長い製品になります。
(同年に発売された他の3機種、LM-2B,PN-2,EH2は廃盤品になっています)
つまみが4つあり、左からレベル、トーン、ドライブ、カラーとなっております。
カラーつまみが決めてで、左に回しきるとオーバードライブに、右に回しきるとディストーションになります。
中間はこのエフェクターの売りであるミックスサウンドになります。
サウンド
SD−1のオーバードライブとDS-1のディストーションサウンドの合体を想像される方がほとんどだと思うのですが、残念なことにそれは実現できませんでした。
オーバードライブ回路はBOSS伝統の非対称クリップを使っていますが、低域と高域が削れ中域ばかりが目立っていまいち使い物にならず、ディストーション回路はDS-1よりエレクトロ・ハーモニクスのビッグマフに近いです。
なぜ、そうなってしまったのか。
回路図を見直してみると見事にオーバードライブ回路とディストーション回路がひとつの筐体に納まっています。
(オペアンプを2つ使っています)
しかし、トーン回路とドライブ回路の可変抵抗が共通・・・
ここは、ちょっと違うでしょうと突っ込みたいところです。
(似たようなものに海外の製品でFULLTONEのPLIMSOULがあるのですが、こちらはディストーションのゲインは別になっています。
こちらもあまり評判よろしくありません)
行くべき道は?
ここまで、ダメダメなところまで書いてきましたが、それではこのペダルどうやって使ったら良いのか?
行くべき道は3つです。
- ミックスサウンドで個性的な音を作って目立つ。
- 改造して好みのサウンドにする。
- ヤフオク行き。(流行のフリマアプリでも可)
(ちなみに筆者の場合、3を選びました)
1を選んだ方は、ギター→OS−2→アンプで、ひたすら耳をダンボにして、ツマミと向き合ってください。
オーバードライブ以上ディストーション未満の事を忘れずに良いポイントを探しましょう。
2を選んだ方は、回路図とにらめっこして半田ごてとハンダ吸い取り線を用意してください。
Big Full Fat Modという方法を見つけたら幸せになれるでしょう。
3を選んだ方は、エフェクターの写真を3枚取って出品しましょう。
ヤフオクの売れ行き額は低いですが、良い経験になったと思えば安いです。
余談
BOSSの黄色い箱シリーズ見ていくと
1977 OD-1
1981 SD-1
1985 OD-2
1990 OS-2
1993 SD-2
1994 OD-2R
1997 OD-3
とありますが、廃盤品になっていないのが3つだけ!
なぜ、これが廃盤にならないのかは、BOSSの七不思議のひとつ・・・
ではありません。
オーバードライブとディストーションを混ぜた音がミソ
オーバードライブとしては使えない、ディストーションとしても今ひとつという評価はネットでも多く見え受けられるので、おそらく多くの人が同じ感想を持つと思います。
しかし、その一方で一部にこのOS-2を激しく支持する方もいるのです。
そういった方がどうOS-2を使っているのか調べてみると、「オーバードライブとディストーションを混ぜた音」を使っている人が多い事に気づきました。
要するに先に挙げた1から3の1、「ミックスサウンドで個性的な音を作って目立つ」のパターンです。
言うなればオーバードライブともディストーションともつかない、このOS-2だけにしか出せない歪みを気に入って使っているのです。
ですので、そういった個性的な歪みを求めている人が購入すれば最高ですが、オーバードライブとディストーション、両方の音が出せるというつもりで購入すると、先に挙げたように後悔する事間違いなしです。
必ず試奏をしてからの購入の検討をおすすめします。
もしハマれば唯一無二の音を作りだせる事間違いなしです。
セッティング例
LEVEL 適時 TONE 5 GAIN 5 で COLORをややディストーションに寄せた6位にすると、そこそこ使いやすい音が出ます。
そこからCOLORを調節後、GAIN等を調節してみて下さい
BOSSが最初に出したマルチエフェクターにも搭載されている
このOS-2ですが、なんとBOSSが最初に出したマルチエフェクター、BE-5に搭載されているのです。
このBE-5はプログラムが出来ない、ただエフェクターを並べたものをひとつにしているだけのものなのですが、逆にプログラムを組まずに使える上ひじょうに軽く今でも好きな人には人気のある機種です。
おそらく、歪みをオーバードライブとディストーションをつけると大きくなってしまうので、OS-2と同じ機能を搭載したと思われます。
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