ギターの弦高が高すぎると弾きづらいです。
0.1ミリ違うだけでも、弦を押さえる指の感覚は違ってきます。
サドルはピッキングによる摩耗、温度や湿度による弦高の変化、または経年劣化により交換が必要になってきます。
また、購入してから長期間一度も交換、調整をしていない場合、中古で購入した場合、オクターブチューニングが合わず、コードの響きが不協和音になり、しっくりこないギターは一度調整してみましょう。
サドルは消耗品です。弦交換をする際にでも観察してみてください。弦高が下がってきた、音が少し変わってきた・・・などといった場合、サドルに原因があることも考えられます。
ギターのサドルの調整や交換方法とは?
理想的な高さは6弦12フレットと1弦12フレットを定規で測ります。
チューニングが合った状態で、かつネックに反りのない真っ直ぐな状態で、
6弦 2.5〜2.7ミリくらい
1弦 2.0〜2.2ミリくらい が理想的な高さです。
フレットの頂点と弦の下の間を、端から目盛りの付いた定規で測ります。
3ミリを超えると弾きづらいギターだと言われます。
買ったばかりのギターでは、弦高が少し高めに調節されていることが多いです。
これは、後から微調整ができるようにサドルに余裕を持たせているためです。
またサドルの交換時はオクターブチューニングの調整も必要となります。
オクターブチューニングは各弦開放音と12フレットをおさえた時のチューニングのずれを調整しますが、サドルの弦が触れている部分を削ります。
かなり細かい作業となりますので、経験と根気が必要となります。削りすぎてしまうと新しいものを用意して再度作り直しになります。元々ついていたサドルを参考に削っていきます。
目の粗い鑢から、目の細かいサンドペーパーへと調整し、最後は耐水ペーパーで仕上げます。
調整の仕方
アコースティックギターの場合には、弦の高さはサドルを削って調節します。
削るのはサドルの下側(底)の部分です。
サドルは、ギターの音色に大きな影響を与えるパーツです。
ブリッジとサドルに密着しているほど、弦からボディに伝わる振動は多くなります。
ですので、削る作業は、細かい作業となります。
気をつけて行わないと、ギターの鳴りが悪くなってしまいます。
また、削るという行為は、やり直しがききませので、削りすぎてしまったら、また新しいサドルを購入して一から作業をしなおしとなります。
自分で作成することもできますが、その際は現在のサドルの厚みを計って同じ厚みのものを購入するか、少し厚めのものを購入し削っていきます。弦振動を受ける大切な部分ですので、なるべく同じサイズで削る量も最小限なものを探すことをお勧めします。重要なのはサドルの底面が平らになっていることがです。ブリッジ内にゴミや埃が無いかも見ておいてください。
慎重に少しずつ削っていくようにしましょう。
紙ヤスリを使う場合には、平らな台の上に紙ヤスリを敷いて削ります。
サドルを大きく削ると、オクターブチューニングが狂ってしまうこともありますので、1ミリ以上弦の高さを変える時には、買ったお店に相談するかリペアショップに持っていくことをおすすめします。
サドル交換方法
サドルはアコースティックギターのブリッジ部分に刺さっている形成パーツです。
☆サドルの素材
・牛骨
牛骨サドルは高めのギターに使われています。
音はやや固めの音になりますが、サステインが伸びます。
加工はやや時間がかかります。
・プラスチック
プラスチック素材は値段も安く、手に入りやすいので加工の練習素材として最適です。
サステインは減りますが、音色が甘く箱鳴り感を出せるのがメリットです。
耐久力はないのですぐにボロボロになるのが弱点です。
・TUSQ(人口象牙)
TUSQはグラフテック社が販売する人口象牙のパーツのことです。
音は硬質になり、サステインもよく伸びます。骨やプラスティックでは得られないクリアーなサウンドとサスティーンは象牙にも勝るとも劣らない実力を持っています。倍音成分もはるかに優れており、ナット、ブリッジピンもTASQに交換することによりアコースティックな鳴りをロスなく引き出し、最大の効果を引き出すことが期待できます。
耐久力も牛骨サドルに較べるとやや劣るくらいですが、じゅうぶんにあります。
TUSQは形成された状態で販売されているので、手軽に交換できるのがメリットになっています。
・象牙
かなり高価な素材となりますので、ショップで取り寄せとなります。
骨やプラスティックとの違いは音の艶であると思います。音の芯がしっかりとし、レスポンスも向上します。細い弦もよりしっかりとした音質になりアタック感が違います。
音は牛骨とTUSQの中間的な感じです。
こだわる方はこだわります。
☆交換の仕方
弦をすべてはずし、サドルを抜きます。
サイズが若干大きくて溝に入らない場合には、ギターを逆さまにしても落ちない程度に、サドルの側面をヤスリがけします。
サドルが入るようになったら、一度弦を張ってチューニングします。
その状態で、弦高をチェックします。
高さがわかったら弦をはずしてサドルを外して、削る作業に入ります。
サドルの差込口の中の掃除を忘れないように。
サドルがボディーに密着していればいるほど音の伝導が良くなります。
また、サドルと同様に素材が音に重要な影響をおよぼすのはナットです。
どちらも素材を変えてギターの音の変化を確認し、自分の好みの音色を見つけてみましょう。
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