Fender Japan Stratocasterの評判は?

日本国内で最も流通している電子楽器ブランドの一つが、Fender Japanです。

Fenderは、Gibsonと並ぶ世界的に有名なギター・ブランドで、バンドをやっている方であれば、耳にしたことがあると思います。

今回は、Fender JapanのStratocasterの評判は?というテーマで記事をお届けしていきます。

Fender Japanの評判

Fender Japanは、ギターを始めたばかりの中学生・高校生に人気がありました。

初心者ながらも、価格が低くて手が出しやすく、機能的にも優れており、何より「Fender」の名の付いた機種というのもあるでしょう。

特に、初期の富士弦楽器製造のモデルは、値段の割に質の高いものが多くありました。

ギターは木材を使用しているため、どうしても個体差は出てしまうものなのですが、一時期は、本家USA製を超えるクオリティの機種もありました。

ヘッドに入れられた「Fender」のデカールがしっかりと入っており、これが憧れの的だったと言えます。

その当時は、Made In Japanの文字は、ネックの裏に書かれていました。

これらの製品を使用して練習してきた世代のプレイヤー達は、その後になって本家USAモデルを購入する資金ができると、こぞってUSA製を購入しました。

ですので、入門モデルとして、低価格でFender製品を提供し、その後に本家のFender USAに触れてもらう、という思惑は将来的に役に立ったわけです。

・シグネイチャー・モデル

この時期に、海外で活躍するギタリストのシグネイチャー・モデルが発売されています。

  • Richie Sambora
  • Yngwie Malmsteen
  • Richie Kotzen

いずれも世界で一流と評されるギタリストです。

彼ら自身にメイン機種として使用されているという点からも、本家USAに負けない品質を持っていることを証明していると思います。

その分、やはり価格は初心者向け、という金額ではありません。

1997年からの神田商会ブランド時期には、東海楽器や寺田楽器、アトランシアなどへ外注で木工部分などの製造を行い、組み立てはダイナ楽器で行っていました。

この時期のものは、Crafted in Japanのものになります。

2007年にダイナ楽器が設備投資を行い、木材加工も可能になります。

2008年からは完全にダイナグループ内で、製造を完成させることが可能になっています。

この時期のものはMade In Japanのものになります。

・Fender Japanのサウンド

肝心のサウンドについてはどうでしょうか。

Fender Japanは、Fender USAと比較して、ボディ材やネックの形状が異なりますので、サウンドへの影響も異なります。

その事を割り切って使うのならば、もしくはそのサウンドが欲しいというのなら良いと思いますが、Fender USAのようなサウンドを過剰に期待するのは良くないです。

現在のFender Japan Exclusiveも工場のラインは同じですので、同じようなサウンドの傾向を持っています。

先述した、一時期のシグネイチャー・モデルを狙うのも良いかもしれません。

近年では、「Limited Collection」という特別なこだわりを持ったモデルもあります。

Fender USAのStratocasterは、基本的にはボディ材はアルダーですが、Fender JapanのStratocasterにも同様にアルダーが使われているモデルがあります。

クリアでハイ、枯れたサウンドと形容されるStratocasterのサウンドが、Fender Japanでも味わうことが出来ます。

比較的手に入れやすい価格帯のモデルにはバスウッドが使用されており、目立った特徴的サウンドはないものの、エフェクターのノリがよく、アンプでのサウンドメイクが行いやすく、オールラウンドなジャンルに対応できるギターと言えます。

Fender Japanの歴史

Fender Japanは、1982年から2015年3月まで存在した、日本製Fenderのブランドです。

当時の本家USAのFenderは非常に高価で、現在のように簡単に手に入るようなブランドではありませんでした。

そこで世界的に海賊版が流通していたのですが、Fenderはそれらを駆逐することが出来ずにいました。

Fenderからすると、似たような機能の製品で横行するコピー・ギターの存在は、本家の評価も低くしてしまうおそれがあります。

また、為替の影響もあって、Fender USAの製品は、非常に高額でした。

これらの状況から、日本を低価格モデルの製造拠点として、販売開始することを決定します。

日本国内では、憧れでも手が出なかったFenderが、低価格で入手できるとあって、人気は急上昇しました。

1982年、神田商会の仲介のもと、富士弦楽器製造(フジゲン)とFenderの共同子会社として、Fender Japanを設立します。

この時に、Fenderの筆頭株主であった山野楽器と神田商会も共同出資を行っています。

このようにしてFender Japanはスタートを切ることになりました。

その背景には、コピー・モデルの製造で培った、本物に迫る技術力があったのです。

日本のバブル崩壊後、富士弦楽器は大きな負債を抱えることになり、Fender Mexico社とFender Japan社を売却します。

1997年に神田商会が、Fenderから商標のコピー・ライセンス使用許諾を得て、神田商会のプライベート・ブランドとしてFender Japanをスタートさせます。

2015年3月にFender USAが、日本支社のFender Music株式会社立ち上げに伴い、Fender Japanブランドは終了します。

2015年4月からは、Fender Japan Exclusiveとして日本国内限定モデルとして発売されています。

Fender Stratocasterの初心者におすすめのモデルは?

エレクトリック・ギター界の2大巨頭と言えば、言わずと知れたGibsonとFenderです。

GibsonではLes Paul、FenderではStratocasterがその代表ギターでしょう。

今回は、Stratocasterの中から初心者の方におすすめできるモデルを調べてみました。

Fender生産国

Fenderは、生産国によってラインナップが異なります。

主な生産国は、以下のとおりです。

  • アメリカ
  • メキシコ
  • 日本

Squireという廉価版のStratocasterもありますが、中国やインドネシアといった、アジア諸国のメーカーで生産されています。

コスト・カットが目的と思われますが、あまり作りが良くないので、初心者の方には扱いが難しいです。

USA製は、カリフォルニア州のコロナ工場で製作されます。

Fender Master Builder達の技術指導により、アメリカン・シリーズとアーティスト・モデルが作られています。

USA製の中でも、Fender Custom Shopは、コロナ工場の中でも特別に独立したセクションになっています。

そこで作られるCustom Shop製のStratocasterは、最も高いグレードの製品となります。

一方で、Master Builder製のStratocasterは、世界中のストラト・ファンの憧れの機種となっています。

メキシコ製は、メキシコにあるFenderの直営の工場で生産されています。

木材の調達や工作機械、製造の工程などはUSAと同じです。

Custom ShopのMaster Builderによる技術指導が行われています。

日本製のモデルは、Japan Exclusiveシリーズと呼ばれます。

これは、過去2015年3月に廃止となった「Fender Japan」が、日本国内限定販売の正規品として、Fenderのラインナップに組み込まれたものです。

かつてのFenderの生産ラインを使って製作されています。

Stratocasterのスタイル

Stratocasterには、以下の種類があります。

  • モダン・スタイル
  • ヴィンテージ・スタイル
  • シグネイチャー・モデル

モダン・スタイルは、フレット数が22フレットまであり、フレットもやや太い作りになっています。

また、指板のRも比較的緩くなっていて、2点支持のトレモロ・ユニットとなります。

ヴィンテージ・スタイルは、21フレットとなり、指板のRもキツめの作りになっていて、6点支持のトレモロユニットとなります。

シグネイチャー・モデルは、アーティストのモデルですので、それぞれのアーティストの考え方を取り入れて、個々に特徴を有しています。

初心者におすすめのモデル

初心者の方は、安いモデルを選択するケースが多いと思われますが、安いモデルには、やはりそれなりの難点があります。

Japan Exclusiveは比較的安価ですが、本家のFender USAサウンドとは、少し違うサウンドになります。

Fender Japanから日本製Fenderへ移行する、過渡期の間に生まれたシリーズで、わずか2年程度で終了してしまいました。

Fender Japanは、Fender USAにはない独自のモデルが存在することも魅力の一つです。

運営が本国と独立していたため、日本のマーケットを意識した機種も多く、日本人の体格に合わせたようなミディアム・スケールのストラトなどもありました。

ボディ材はバスウッドが使われており、ネックもやや細めのグリップになります。

Fenderのロゴは入っていますが、音はかなり違うという感じです。

人によっては、Fender USAとJapanは、同じFenderの名を冠していても、全く違うものという人もいます。

メキシコ製のモデルは、昔は粗雑な作りという不評がありましたが、その後、本家USAの指導が入り、現在では独自のサウンドを確立しています。

「Fender」と一口に言っても、これまで紹介してきたとおり、様々なものがあります。

楽器店で各国のモデルを弾き比べてみたり、試奏の動画を見て音をチェックして、ぜひ自分が求めているギターを購入しましょう。

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