ブースターとしてよく使われる定番のオーバードライブIbanez TS9“チューブスクリーマー”。
こちらにはバッファが組み込まれています。
今回はts9のバッファについて見ていきましょう。
ts9のバッファについて。
バッファとは?
エフェクトをオフにしてもギターの音はバッファを必ず通ります。
エレキギターのピックアップから出力される電気信号はハイインピーダンスで非常に微弱なもので、外部からのノイズの影響を受けやすく、シールドがながくなるほど音質は劣化します。バッファはそんな微弱な電気信号をローインピーダンスに変換し、外部のノイズなどに強い信号に変えます。
バッファとは「インピーダンスを下げる」ものですが、これがどんな効果があるかと言うと、誤解を恐れず大胆に言えば音が劣化しづらくなり音が抜けるようになります。
しかし、音を変化させるものには変わりないので、バッファを通った場合原音とはどうしても違ってしまいます。
そのエフェクターをオフにした時の音の変化を嫌ってトゥルーバイパス方式のエフェクターを使用する人が最近は多いです。
しかし、不思議な話ですがトゥルーバイパスのエフェクターを直列で複数繋げると、音は変化してしまいます。
簡単にいうと音が抜けなくなってしまうのです。
エフェクターをひとつかふたつ位であればトゥルーバイパスでも大丈夫です。
そうでない場合はバッファを繋ぐ、あるいはバッファが組み込まれているエフェクターを使用する必要があります。
TS9のバッファについて
話を戻してTS9のバッファについてです。
TS9にもバッファが入っているため、ギター→アンプの音とギター→TS9(エフェクトはオフ)→アンプでは音が違います。
ではどのように変化するのか実際に音を聴き比べると音がマイルドな音に変化している事がわかります。
暴れ気味なアンプであれば、TS9を通すだけで扱いやすくなりそうです。
エフェクトボードの前方に入れると良いでしょう。オフにした場合はフラットなサウンドになります。
TS9はブースターとして使われる事が多いので、オンにした時はもちろんオフにした時の音も重要になります。
このTS9のバッファ音ですが、BOSSのものと比べるとちゃんとしたバッファに近い響きがあります。
TS9のバッファが気に入らない場合
ただ、この音の変化が気になるという人も当然います。
そこでTS9は使いたいけどバッファは通さない方法を考えてみました。
1.トゥルーバイパス化する
電子スイッチを排除してトゥルーバイパス方式に改造する方法です。
2.スイッチャーを導入する
スイッチャーを使えばオフの時ギターの音はエフェクターの中を通りません。
3.バッファを改造する
バッファそのものを改造して音を好みのものにする方法です。
1と3は知識と道具がる人には可能ですが全ての人は出来ません。
単純にスイッチャ-を導入する方法が一番楽で早いかと思います。
繋げ方に注意しよう
ここまでTS9のバッファについて述べてきましたが、あくまでもTS9単体で使用した場合の内容です。
ですのでギター→TS9→アンプだけの状態です。
他のエフェクターやチューナーを繋げた時には当然バッファの効果も変わってきます。
高域の変化を劣化だと考えてしまうとバッファの導入は必要なのですが、よく言われるのがアクティブ臭い・・・ということです。特にオフ時の音質が原音と比べると不自然に変わってしまうものがあります。
TS9の前に繋ぐエフェクターがバッファが無いのであればほぼ上記と同じ傾向になりますが、前に繋ぐエフェクターにバッファがある場合は音が変わってきます。
有名なエフェクターブランド、BOSSから出ているエフェクターにはほとんどの場合バッファが入っています。
そのバッファの入ったBOSSのエフェクターを前に繋いてTS9を繋げた場合、TS9以外何も繋げなかった時に比べると音が平坦になる感覚があります。
そのあとの信号はすべてローインピーダンスで出力されます。ギター、ベースにアクティブ回路が搭載されたプリアンプ内臓の楽器を使用するのもいいと思います。バッファ不要で楽器から出力された時点でローインピーダンスになっています。ただし電池の残量を気にしながらプレイしなければなりません。また残量が減ってくると音質も変わってしまいますので注意が必要です。
例えば、TS9の前にチューナー等を繋げた上でTS9のバッファ感を出したい場合はバッファが無いチューナーを繋げるか、チューナーアウトを持つスイッチャーをを使用するほうがいいかと思います。
エフェクターを気楽に繋げる事が出来る
トゥルーバイパスのエフェクターを複数繋げた場合、トゥルーバイパスなのに音はかなり劣化していきます。
途中でバッファがあるエフェクター等を繋げたりすると音はむしろ綺麗な音になります。
トゥルーバイパスのエフェクターをちゃんとうまく使うには知識と経験が必要ですが、バッファがあるエフェクターはどの順番で適当に繋げても全部オフにしても音は変わりません。
バッファがあるエフェクターは気楽に繋げる事が出来ると言っていいと思います。
バッファによりロスが無くなり、音色がはっきりとしてきます。エフェクトの前につなげばロスなく作用させることができノイズを拾いにくくなります。
関連記事
▶︎TS9 TS808の特徴やセッティングについてはこちら!