t.c.electronicのNOVA DELAYですが、これはラックタイプの名機TC2290(1985年発売)のコンパクト版です。
北欧デンマークの老舗エフェクターブランドで、もともとラックタイプのスタジオ機器を中心に販売しているメーカーです。このNovaDelayはスタジオで使用されるような高機能で、クオリティーの高い音質をコンパクトサイズに収めることに成功しています。
nova delayの使い方やプリセットについて。
最長ディレイタイムは2290msとなっているのはシャレでしょうか?
筐体を見るパラメーターの数値の表示ディスプレイがあるのが大きな特徴でこれは便利です。
ディレイタイムをミリセカンドとbpmに合わせる事が可能になっています。
NovaDelayは6種類のステレオディレイを搭載しており、プリセットは9つ保存できます。
ディレイタイプは
- ディレイライン
- ダイナミック
- リバース
- ピンポン
- パン
- スラップバック
の6種類となっています。
ダイナミックにすると、TC2290のダッキングディレイタイプとなり、楽器を演奏する間はディレイ音が抑制され、入力が途切れるとディレイ音のレベルが上がり、ギターソロでディレイ音が邪魔になることを回避できます。
最近のデジタルディレイでは味わえないあたたかいサウンドが特徴です。角の取れた自然なディレイは使いやすく、レコーディングにも活躍すること間違いなしです。またリバースサウンドは他の機種とは比べ物にならないほどのクオリティーの高さを持っています。ソロパートなどで今までに感じたことのないような奥行きと広がりを感じることができます。特にその中でダイナミックモードは音を出しているときはディレイがミュートされ弾いたあとにディレイ音がフェードインしてきます。弾いている間はディレイ音が大きく鳴りませんの弾きやすいです。カッティング時にも有効です。またリバースサウンドは他の機種とは比べ物にならないほどのクオリティの高さを持っています。これらを9つまでプリセットし瞬時に呼び出せ、操作性も問題ありません。
慣れるまでは時間がかかりますが、自然なディレイサウンドで多彩で上質なサウンドが楽しめます。普通のペダルディレイではなく、ラック式を彷彿させる重厚なサウンドで名機TC2290を受け継いだものとなっています。
操作方法
普通のデジタルディレイと操作方法は基本的には同じですが、カラーつまみがついていますが、これはハイカットとして働きます。
テープ、アナログ、デジタルといったニュアンスをイメージしデイレイサウンドの高域部分の設定をします。テープと表記されていますが、それほどのアナログ感はありません。
(左に回すに従ってハイがカットされます)
feedbackはディレイの出力がラインの入力に戻る量が設定できます。mod level はディレイサウンドに対してピッチモジュレーションをかけるレベルの調整ができます。ナチュラルに変化しますので大胆なセッティングでも違和感なないでしょう。mix levelはドライ音とディレイサウンドの割合を調整できます。最大にするとドライ音の出力されず、ディレイ音のみ出力されます。
ディレイタイムを決めるつまみは12時位置でセンタークリックが付いており、これを左に回すとディレイタイムの数値がどんどん下がり始めますので、右に回して設定したい数値に設定します。
右の回すと今度は数値がどんどん上がり始めますので、今度は左に回して設定したい数値に設定します。
これはちょっと不便なところです。
タップテンポスイッチも付いていますので、そちらでも設定可能です。
また、タップテンポスイッチを押したままピッキングでテンポを刻むオーディオタッピング機能も搭載しています。
(ギターの演奏に合わせてテンポを合わせてくれます)
足でペダルを踏むだけではなく、タップスイッチを踏んだ状態でピッキングしたテンポにあわせてメモリーされるといった機能です。
ディスプレイにはフィードバック値などもすべて数字で表示してくれるので設定が便利になっています。
モジュレーションは3タイプから選ぶことができます。
また、Subdivボタンを押すことにより、ディレイの拍(符割)を設定することが可能となっており、付点8分ディレイなどが簡単に設定することが可能となっています。
オン・オフスイッチを2秒ほど長押しすることにより、プリセットとマニュアルのモードが切り替わります。
サウンド
ディレイサウンドに関しては言うことのないほどにすぐれたスタジオクオリティのディレイサウンドが得られます。
2U分のラックエフェクター名機TC2290 のコンパクト版と考えて良いと思います。
モデリング会社のお手本となっている優れたサウンドです。
ステレオ出力すると凄いサウンドになります。
プリセット
プリセットは9つまで保存できますが、ディレイタイムを設定できないという声があるようです。
これは、プリセットしたタイムを使うか、タップテンポやつまみで設定した現在のディレイタイムを使うかを、プログラム毎に設定することで解決できます。
プリセットの呼び出しに2操作が必要なのが面倒ですが、よほどのことがない限り、1曲の中にディレイパターンを2種類以上使うことは無いと思います。
筐体が小さくなった分だけ、設定がややこしくなっていますので注意してください。
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