フェンダー・アンプはモデルが豊富です。
ギター本体はもちろんですが、アンプも世界中のギタリストが愛用しています。ギブソンもアンプを製造していますが、フェンダーほど名機と呼ばれるものはありません。
ヴィンテージのリイシューモデルと、マスターボリュームを搭載し、小音量でも歪みを得られるモダンアンプに分けて見ていきましょう。
小出力小型タイプ
#ヴィンテージ・リイシュー・モデル
・‘57カスタム・チャンプ (5w)
ワンボリュームアンプのシンプルなアンプです。
エリック・クラプトンがレコーディングで使用したことで有名になりました。
・‘57カスタムデラックス (12w)
50年代中期から後期のツイードデラックスのリイシューモデルです。
レコーディングから小規模のライブに使用できます。
・‘65 プリンストン・リバーブ (15w)
ブラックフェイス期のリイシューモデルになります。
スタジオからライブまでこなせます。
・‘68 カスタムプリンストンリバーブ (12w)
68年に発売されビートルズのレット・イット・ビーのレコーディングで使用されました。
・プロジュニアⅢ (15w)
ホット・ロッド・シリーズのプロジュニアがⅢとなりました。
マスターボリュームがないので、クリーンが得意です。
・ブルースジュニアⅢ (12w)
フェンダーにはめずらしいEL84管を使用したモデルになります。
マスターボリューム付きで歪みも得意です。
中出力中型アンプ
#ヴィンテージ・リイシュー・モデル
・‘57 カスタム・プロアンプ (26w)
ヴィンテージ・ツイードファン待望の57カスタム・プロアンプのリイシューモデルです。
15インチスピーカーを搭載しています。
・‘65 デラックス・リバーブ (22w)
ブラックフェイスの代表機種です。
フェンダーアンプの中でも最も使いやすいアンプだといえます。スピーカー1発で物足りないイメージはありますが、ライブでも使用できる実力をもっています。
ワンボリュームですが、ドライブさせやすいです。
・‘68 カスタム・デラックス・リバーブ (22w)
68年に発売され、ビートルズのレット・イット・ビーで使用されました。
オリジナルにはないビンテージカスタムというチャンネルを持ち、従来の銀パネサウンドと59ベースマンのサウンドが出せます。
・‘68 カスタム・バイブロラックス・リバーブ (35w)
ツインリバーブとデラックス・リバーブの中間にあたります。
10インチスピーカーを2台搭載しています。
・スーパーソニック22 (22w)
大型アンプのスーパーソニック60を22ワットにダウンさせました。
パワー管が60ワットの6L6から6V6に変更されました。
大出力大型アンプ
#ヴィンテージ・リイシュー・モデル
・‘57 カスタム・ツインアンプ(40w)
エリック・クラプトンやキースリチャーズが愛用するアンプのリイシューモデルです。
・‘59 ベースマン (50w)
元はベース用として開発されました。10インチスピーカーを4台搭載し、カラッとした太いサウンドが特徴です。ツイード期のサウンドにファンが多いです。
・‘65 スーパーリバーブ (45w)
スティーヴィー・レイ・ヴォーンが愛用していました。
10インチスピーカーx4という構成で、音抜けがよく、マイクを使わないクラブやコンサートステージで威力を発揮します。
・‘68 カスタム・ツインリバーブ (85w)
68年に発売され、ビートルズも使用しました。
セレッションスピーカー搭載で、よりロックテイストなアンプです。
・‘65 ツインリバーブ (85w)
ブラックフェイス期のリイシューモデルです。
フェンダーアンプの代名詞といってもいい存在です。特筆すべきはクリーントーンでギター本来のサウンドを出力できます。
大音量でも歪みにくく、クリーンサウンドを多用するミュージシャンからは絶大な支持を受けています。
・‘65 ツインカスタム15 (85w)
ツインリバーブのスピーカーを15インチx1にしたものです。
クリーンでファットなサウンドが特徴です。
・スーパーソニック 60 (60w)
現代のフェンダー・アンプの完成形です。
クリーンからハードな歪みまでこれ1台で可能です。
・ブルース・デラックス・リイシュー
90年代名機、ブルースデラックスのリイシューモデルです。
ホット・ロッド・シリーズの前身となったモデルです。
癖のないクリーンで定評があります。
おすすめ
リハーサルルームからスタジオ、ライブまでと幅広いラインアップが揃っていますので、目的にあったものをお選びください。
理由はラインナップもさる事ながらサウンドも幅広いのがフェンダーのアンプです。
例えば、マーシャルはモデルによって音が違いますが、それでもマーシャルサウンドとして同じ傾向にあります。
しかし、フェンダーのアンプは年代や機種によってかなりサウンドが違います。
フェンダーのアンプには銀パネとか黒パネとかいったものがあります。外観だけではなくサウンドや作られた時期によって区別されています。黒パネは大音量を出すことを時代が求めていたアンプで、銀パネはギラついた高音域が特徴なハイファイ系なサウンドが特徴です。
例えば、フェンダーアンプ独特のドライブサウンドが欲しいとした場合、同じフェンダ-のアンプだからと言ってほとんど歪まないツインリバーブを買ってしまうと泣きを見てしまいます。フェンダーアンプはボリュームの大きさにより歪み具合が大きく変わります。またイコライザーの特性も違い、センター位置がフラットという訳ではなくベース、トレブルが0、ミドルが10といったポイントの場合も多いです。音作りの際に参考にしてみるといいと思います。
もちろん、クリーンが綺麗なアンプが欲しいと考えてツインリバーブを購入する分には問題ありません。
逆にクリーンサウンドを求めているのに割と歪むザ・ツインを購入するのも泣きをみます。
どんな特性のアンプかをちゃんと見極め自分が欲しい音と照らし合わせて下さい。
マーシャルとフェンダーアンプ、どちらがいいか
先に書いた通り、フェンダーのアンプはマーシャルほどのブランドサウンドは持っていません。
求めている音がマーシャルのようなサウンドであれば、どのフェンダーアンプも満足は出来ないと思います。
しかし、いまひとつ自分の求める音がわからない場合はフェンダーのアンプの方が汎用性が高く操作しやすいと思います。
こうしたケースで一番のオススメはデラックスリバーブです。
そこそこ歪みますし、クリーントーンも出す事が出来ます。
もし迷っている場合は一度試奏してみて下さい。
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