ギター/ベース、アンプの製作を行っているSuhr Guitarsは、John Suhr氏が立ち上げたカリフォルニアの楽器製造会社です。
Suhrとは?
Suhrを立ち上げるまでのJohn Sur氏は、主に技術者としての経歴を持っています。
彼は、高校生の頃に、近所に住んでいたRobert Benedettoに師事し、ギター製作のキャリアをスタートさせました。
その後、Fender Custom Shopのエレクトロニクス部門のビルダーとして働き、ギターのみならずアンプなどの新製品開発に携わります。
その頃のFender社に、Eric Claptonからワールド・ツアー用のFender Tweedのオーダーがありました。
しかし、アンプ担当者が製作したものは、Claptonサイドからは全て却下されてしまったそうですが、John Suhr氏がそれを手直しすると、一発でOKをもらった、というエピソードもあります。
このように技術力に定評のあるSuhrのギターアンプとは、どのようなものでしょうか。
Suhrのアンプの特徴
Suhrのアンプは、50W以下の比較的小さい機種を製作しています。
サウンドは、そのギタリストの弾き方や個性といった音がそのまま素直に出せる、癖のなさが特徴と言えます。
・Suhr Badger
Suhrのアンプでは、Badgerと名付けられたシリーズが最も人気がありますが、Badgerのコントロール部分に特徴があります。
Bass、Middle、Treble、Gain以外に「Power」というツマミが装備されています。
これは音質を変えずに、音量だけを上下させることができるという機能になっています。
ここがSuhrアンプの最も特徴的なものです。
通常、アンプのマスター・ボリュームを上下させた場合、小さい音と大きい音ではサウンドが変化してしまいます。
しかし、「Power」をコントロールすることで、サウンドを変化させず音量を操作できるのです。
つまり、一度気に入ったセッティングが出来れば、そのセッティングを記憶しておいて「Power」を操作すれば良いと言う優れた機能で、スタジオでも自宅でも、そしてステージ上でもどこでも同じサウンドを出す事が可能です。
・Suhr Bella
Suhrは、このBadgerとは別に「プラットフォーム型アンプ」と銘打って、Bellaというアンプも製作しています。
プラットフォーム型アンプとは、ギター・サウンドを全てエフェクター側で行う事で、アンプそのものは、そのアンプが持つ純粋な音のクオリティだけを追求することを可能にしたものです。
ですので、Bellaにドライブ・コントロールは存在せず、正面パネルにはVolume、Presence、Treble、Middle、Bassのみになります。
これにより、アンプで側ではエフェクターとの音の相性等を考えなくて済むような作りになっており、マルチ・エフェクターで音を作り込むような方に向いているアンプと言えるでしょう。
現在でもJohn Suhr氏は、様々なギタリストのオーダーやディスカッションを行っているので、さらにクオリティが高くユニークなものが出てくると思います。
今後もSuhrの製品はチェックしていきましょう。
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