xotic bass rc boosterのセッティングや音作りについて。

ブースターは、ギタリストやベーシストにとって、基礎的なエフェクターです。

ギタリストほどエフェクターを必要としないベーシストでも、ブースターはコンプレッサーやイコライザーと同様足元に置いておきたいです。

近年のブースターはトーン・コントロール機能も充実しており、さらに安価で購入しやすくなっています。

今回はXotic Effects USAのBass RC Boosterのセッティングや音作りについて書いていきます。

これってプリアンプじゃないかという意見もあるブースタ-

Xotic Bass RC Boosterは、ベース用のクリーン・ブースターです。

Xoticからは、外見が似ているBass BB Preampというプリアンプも発売されています。Bass RC Boosterにはトーン・コントロール部も装備されているので、同じようにプリアンプ的に活用することも可能です。

Bass BB Preampとの違いは、Bass RC Boosterがクリーンなブーストであるのに対して、Bass BB Preampはかなりガッツリと歪ませる事ができます。

ですので、ベーシストの感覚だと、「Bass BB Preampの方がブースターで、Bass RC Boosterの方がプリアンプでは」となります。

実際に、各販売サイトのレビューや、ブログなどの使用した感想などでも、そのように書かれている場合が多いです。

オーバードライブ、ブースター、プリアンプは、そもそも機能や構造が似ているので、自分がどのように使うのか、という事を意識していれば、さほど名称を気にする必要はないと思います。

最も各メーカーが機種に「Booster」などと使っている場合、それを目指した音になっているはずです。

ちなみにBass RC BoosterはOnにするとLCDランプが青く光、Bass BB Preampは赤く光ります。

Bass RC Boosterの基本機能

Bass RC Boosterに装備されているコントロール・ノブは、以下の4つの通りです。

  • Gain 音圧を調整します。Gainと表記されていますが歪みを付加するのではありません。
  • Volume 音量を調整します。
  • Treble 高音域を±15dBブースト/カットします。
  • Bass 低音域を±15dBブースト/カットします。

このGainツマミが、Bass RC Boosterの一番の特徴です。非常に秀逸で、上記の通り上げていくと歪むのではなく音圧と太さが前に出てくるようになります。

歪みを加えて「クランチ」を狙うブースターは多くありますが、クリーンを保ちつつ音圧を上げてくれるという機種、ギターでいうIbanezのTube Screamerのようなエフェクターは、意外と目にする機会はないのではないでしょうか。

実際の音

メーカーの製品説明によると、ヴィンテージの劣化や操作性の問題を解消する目的で作られた、とあります。

使ってみた印象では、原音に忠実で、そのサウンドを全面に膨らませる、というイメージがしました。

パッシヴ・ピックアップ向けのバッファー機能や、ナチュラルなクリーン・ブーストで音量を持ち上げて、イコライザーで補正をする、という使い方が定番です。

ブーストした後のイコライザーの使い方で、このエフェクターの機能をかなり活かせます。

パッシヴ・ピックアップでも、アクティヴ並みの音圧もこのエフェクターをかますことで作れます。GainやBassをコントロールして音の輪郭を調整してみてください。

また、チープなベースでありがちな1弦や2弦のハイポジションでの音の物足りなさも解消できます。

もし、試奏した音を聴きたい場合は、動画サイトなどで「Bass RC Booster」を検索してみてください。

総論

確かにメーカーのネーミングの通りクリーン・ブースターなのですが、これはプリアンプ的に常時Onにして自分の音の一部と捉えても良いと思います。

その場合は、コンプレッサーやイコライザーとの関係で、前後どちらにセッティングするかがサウンドメイクのポイントになりそうです。

ヴィンテージ系のベースだと、自然にウォームな音になりがちで、他に楽器が多いバンド編成だと抜けが悪く感じる時があります。その場合はピックアップをアクティヴに切り替えるなど対処法が考えられます。

このようなケースでヴィンテージ・サウンドを保ちたい場合は、Bass RC Boosterを効かせて解決する事ができます。

また、安価なベースを使用している場合でも、このエフェクターを使う事で、「チープな薄いサウンド」から脱却することも可能なので、かなり有効に使えると思います。