
MXRは、Bossなどとともに世界的に有名なエフェクター・ブランドです。
1972年に創業されたMXRは、革新的なエフェクト・ペダルを次々と開発し、多くのギタリストから評価を得ることになります。
また、その高い技術力は、他のメーカーにも影響を与えました。
MXRの特徴は、直方体でシンプルな筐体に、エフェクターの種類に応じてカラフルに色分けされ、その多彩なサウンドと相まって、現在まで非常に人気があります。
今回紹介するのは、MXR M132 Super Comp Compressorは、ギター/ベース用コンプレッサーです。
MXRの代名詞と言えるコンプレッサー、MXR Dyna Compをより発展させた機種で、Eddy Van Halen、Randy Rhoadsなどの使用が有名です。
アタック音の調節が可能に
コンプレッサーとは、小さい音を大きく、大きい音を小さく、音を圧縮する機能を持ったエフェクターです。
結果的に音が均一化されるため、ギターが弾きやすく聴きやすくなります。
また、独特のアタック感とロング・サステインが得られます(コンプレッサーをサスティナーとするメーカーもあります)。
パコンという歯切れの良いサウンドは、特にクリーン・トーンのカッティングでよく使われます。
クリーン・トーンでは、ギター本来の音が剥き出しに近い状態で出力されますので、ダイナミック・レンジの広さやピッキングの強弱に敏感です。
そこでコンプレッサーをかますことで、音量のばらつきが発生しやすいカッティングやアルペジオなどでは効果的に作動してくれるでしょう。
また、ロング・サステインも望めますので、クリーン・サウンドだけでなく、歪んだサウンドでも活躍させられます。
原音の音色に影響が少なく、音量だけを揃えることから、クリーン・ブースターとしての利用も可能で、ソロプレイ時の音量調整にも使用できます。
・MXR Super Compの特徴
Super Compの前身機種であるDyna Compは、OutputとSensitivityしかコントロールできず、アタックは調整できませんでした。
これに対してSuper Compでは、「Attack Level」というコントロール・ノブが追加され、アタックを任意に調整できるようになっています。
どの時点からコンプレッサーを効かせるか調節できるため、ピッキングによるバイト感や、アタックのつぶし具合などもコントロール可能です。
このアタックとリリースの独立したコントロールにより、音のつぶれていないサステインが得られるようになりました。
このアタック音の調節機能は、特にベースではかなり重要になります。
コンプレッサーをかけてアタック音がつぶれてしまうと、特に8ビートでルート音を刻むような場面では、単調でリズム感が失われてしまいます。
そのような場合は、アタック音を上げる事でピッキングのニュアンスを微調整しましょう。
このAttack Levelノブが、Dyna CompとSuper Compの大きな違いで、使い勝手に影響しています。
個人的に使ってみて思うことは、製造された時期にもよりますが、Super CompはDyna Compに比べてノイズも少ないように感じました。
Super Compの基本機能
コントロール・ノブは、以下の3つです。
- Output 音量の大小を調節します。
- Sensitivity 入力された音声信号の圧縮率を調節し、結果的にコンプの量を調節します。
- Attack Level アタックの減衰レベルを調節します。
先ほど紹介したように、OutputとSensitivityまではDyna Compと同じなのですが、Super CompではAttack Levelが追加されています。
ちなみに、Attack Levelをゼロに絞って、Sensitivityを上げていくと、Dyna Compっぽい音を作ることもできます。
実際の音
Attack LevelをゼロにするとDyna Compに近い音になることを紹介しましたが、このAttack Levelを調整していくと、Dyna Compの音色からは離れていきます。
Dyna Compは圧縮された、いわゆる「鼻をつまんだような」サウンドですが、Super Compはナチュラルなコンプレッサーといったイメージです。
その反面、あまりエグい、クセのあるコンプ感はないのと、多少の音痩せがあるように感じます。
Youtubeなどでそのサウンドに触れてみてください。
ギターとベースの両方で使うことができるコンプレッサーは、かなり重宝すると思います。
総論
Super Compは、販売価格が10,000円を切るケースもあるので、入手しやすく、手軽に使いやすいコンプレッサーと言えるでしょう。
コンプレッサーは、ベースにも必須とされるエフェクターです。
ベースは弦が太く、ピックひきか指弾きか、またどのポジションを押弦するか、音量のばらつきがあります。
特にスラップ奏法では、アタック音をコントロールできることから、最適なエフェクターで、音量差を縮めることに貢献してくれます。
また、低音域を引き締めることで、アンサンブル全体の安定にも繋がります。
しかし、自分としては、やはり基本的にはギター用の作りだと感じているので、あまりベース用コンプとして使える感じはしません。
同じMXRであれば、値段は倍になりますが、M87 Bass Compressorの方がコンプがかかる帯域やその他多くのパラメータがあり、ベース専用エフェクターとしてかなり音を作り込めます。
さらにその価格帯であれば、ベース・コンプの定番中の定番、EBS MultiCompもありです。
また、同様の価格帯で、tc electronicのSpectra Comp Bass Compressorの方がよりベース向けで、スマホがあれば色々なタイプを使う事も出来ます。
「Super Compの音が最高」と思える人でないと、ベース用としては他の機種の方が使えると思います。
ただし、これは私の個人的な感想ですので、気になる方は実際に試してみて下さい。
自分にとって究極のコンプかもしれない可能性は秘めている、と思います。