Xotic Bass BB Preampは、ギターやベースも製作しているメーカー、Xoticのエフェクターです。
本機は、ギター用プリアンプであるBB Preampのベース版として開発されました。
プリアンプと言っても、大掛かりなものはラック・タイプのものから様々ありますが、このBass BB Preampは、ペダル・エフェクトで普通にベースとアンプの間に接続が可能です。
今回は、このXotic Bass BB Preampを紹介します。
これって歪みじゃないかという意見もあるプリアンプ
実は、同じXoticからはBass BB Boosterというブースターが発売されています。
このBass BB Boosterは、ベース本来のサウンドはそのままに、言い替えればクリーンなサウンドをそのままブーストしてくれるのですが、Bass BB Preampは、アンプのゲインを上げていくようなイメージで歪みが加えられていきます。
ですので、考え方によっては、「Bass BB Preampの方がブースターで、Bass BB Boosterの方がプリアンプじゃないか」という人もいます。
ただし、個人的には、Bass BB Preampは、歪ませる事の出来るプリアンプだと思っています。
この辺は「プリアンプ」という言葉を、どう解釈するかにもよるでしょう。
Bass BB Preampの基本機能
コントロール・ノブは4つ装備されており、内容と機能は以下の通りです。
- Gain 歪みの量を調節します。
- Volume 音量を調節します。
- Treble 高音域を±12dBの範囲で設定します。
- Bass 低音域を±12dBの範囲で設定します。
TrebleとBassの効きがかなり良く、どこか薄く感じていたようなベースの原音も、パワフルに変化させられます。
トーンのブースト/カットの可変幅が大きく、音作りにとても向いていると感じる設計です。
また、パッシヴ・ピックアップでも、アクティヴ・ピックアップでも問題なく使えるので、様々なベースに合わせて使用可能になっています。
実際の音
それでは、実際の音について確認していきます。
SansAmpやMXRのベース用プリアンプに比べると、Xotic Bass BB Preampはより低音域・中音域に特徴があり、原音に厚みを加えるので、Sansamp等の十分歪ませた「ドンシャリ」サウンドが好きな人だと、あまり向いていないかもしれません。
ただし、あまり歪まないかと言うとそうではなく、ナチュラルかつラウドな歪みが十分得られます。
歪ませたサウンドを聴くと、前述のように「Bass BB Preampは歪み系エフェクター」と言われる理由が分かります。
しかし、ベースの歪み系エフェクターと言えば、原音とウェット音(歪み音)のブレンド(もしくはバランス)が可能な機種が多いのですが、Bass BB Preampにはその機能はなく、あくまでもナチュラルな歪みを付加するのみです。
そのため、音の芯を残した、太くて温かみのあるオーバードライブサウンドになります。ファズを効かせまくったような、芯をぼかしたような音は作りづらいと思います。
Xoitcは公式チャンネルを持っていますが、この機種の演奏動画は見つかりませんでした。
「Xotic Bass BB Preamp」で検索すると数多くのデモ・プレイ動画がアップされています。
この機種が気になる方は、サウンドをチェックして下さい。
総論
個人的な好みで言えば、特に歪みの音がSansAmpよりもかなり好きなプリアンプです。
コントロール・ノブも直感的でシンプルなので、操作性もよく重宝しています。
ポイントでOn/Offスイッチをするエフェクター的な使用方法、ではなく、常にかけっぱなしにしてベース・サウンドの一部と考えるのが良いでしょう。
そのような意味でも、やはり「プリアンプ」と捉えるべきだと思っています。
逆にSansAmpが好きな人にはあまり向かないプリアンプかもしれません。
ですが、そのような方もぜひ一度試奏してみて欲しい機種です。