takuro(glay)のギターは下手?上手い?というテーマで記事にしてみました。
takuro(glay)のギターは下手?上手い?
TAKUROについて
TAKUROはGLAYのリーダーであり、コンポーザーです。
GLAYの曲の作詞/作曲を手がけてきたので、ギターの演奏という面ではギターと向き合う機会がなかったようです。
リードギターとして採用されるものはHISASHIが考えてきたものが多かったです。
そんなTAKUROが、昨年12月ソロギターアルバムを発表しました。
テレビのスポットCMでソファの上でレスポールを弾くTAKUROの姿が流されました。
アルバム・タイトルは「JOURNEY WITHOUT A MAP」といいますが、ゴリゴリのギターアルバムではなく、フォービートのリズムにギターが乗るというジャズ的アルバムになっています。
CMでのTAKUROのレスポール・モデルは1955年製のスタッド・ブリッジ・テールピースのものです。
他にもレスポールを持っているようで、このアルバムに使用されたギターを調べてみました。
TAKUROのソロアルバム使用ギター
・ギブソン 1955年製レスポール・スタンダード
CMで弾いていたギターです。
ピックアップがフロント・リアともにP-90になります。
CMでは、フロントで弾いていましたから、とても甘い音になっています。
このギターをTAKUROは「グランマ」と呼んでいます。
「マイルドで優しいお婆ちゃんの語り口のようなギター」「生涯の伴侶」だと語っています。
・ギブソン 1957年製レスポール・スタンダード・ゴールドトップ
ピックアップはハムバッカーで、チューンオートマチックブリッジのものです。
TAKUROによると「マルチプレーヤー」「出来のいい次男坊」と語っています。
・ギブソン 1959年製レスポール・スタンダード
いわゆるバーストと呼ばれるギターです。
ギブソンのゴールデン・エラ(黄金時代)のど真ん中のモデルです。
レコーディングに挑むと、いろいろなマジックがあるそうです。
フェンダー 1954年ストラトキャスター
ストラトキャスターが生まれた年のものです。
弾き込まれたメイプネックの指板は変色して、真っ黒になっています。
TAKUROのよると「音があまりにも素直」だそうです。
ソロアルバム評価
このソロアルバムは、松本孝弘のプロデュースによって作られました。
レスポールの甘いサウンドが全面的にフューチャーされています。
今のようなインスト物のきびしい冬の時代に、この内容のアルバムが出せたのはグレイというバンドのギタリストであったからです。
そのあたりも本人は自覚しているようです。
ジャズをやるには、テクニック不足の感じが否めません。
フォービートに乗るのはとても難しく、フレーズがいまいち決まっていません。
周りのミュージシャンとのギャップがかなりあります。
TAKURO本人が気に入っているというP-90のフロントピックアップの音も甘すぎます。
まだまだ、見つめ直すところが多くあると思います。
メロディのすばらしさ
とはいえ、やはりGLAYのメインコンポーザーですので、メロディやフレーズは唸らせるものも多くあります。
歌物ばかりやってきたTAKUROにとって全曲インストのアルバムはかなりの冒険だったと思います。
所々彼にとっても不本意な部分もあったとは思いますが、GLAYにも通ずるメロディを奏でるTAKUROのギターは、やはり彼でしか弾けないものだと感じます。
JOURNEY WITHOUT A MAP II
TAKUROインストソロアルバム第2段「JOURNEY WITHOUT A MAP II」は最初と同じく松本孝弘のプロデュースです。
最初のアルバムより、よりいい意味でリラックスした感じのプレイですが、「やすらぎのチセ」は彼のギターの持ち味、というより人柄が出ているようなプレイです。
また「SARAH 派手にやれ!」はハード目なフュージョン曲、ジャズやフュージョンの要素があまりない歌謡曲的な「鼓動」等いい意味でこだわりなく作られているのがわかります。
TAKUROのギター
自分自身でも派手なギターでは決してない事を理解しているので、GLAYではHISASHIに煌びやかな部分を任せているのだと思います。
ソロアルバムはGLAYでは見せないギタリストとしてのTAKUROの音だと思いますが、派手な音ではないからこそ、渋めの曲調のアプローチをしたのだと思います。
そういった意味では自分自身を理解しているプロデュース能力が高いギタリストと言えるでしょう。
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