ボーカルの性格・特徴はどんな人が多い?

全てのミュージシャンに共通する訳ではありませんが、担当しているパートによって、「この楽器を演奏している人はこういう性格が多い」と言った特徴があります。

逆に「こういう性格の人は、この楽器に向いている」という事もあるかもしれません(もちろんこれも全ての人に共通する訳ではありませんが)

特に、ボーカリストの場合はスキルだけでなく、メンタル状態が表現や演奏(歌唱)に大きな影響を与えます。

ボーカルの性格・特徴はどんな人が多い?

ボーカリストの性格のイメージ、と言われた場合、皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか?

色んなバンドの演奏を聴いてきたリスナーの方、自分でもバンドを組んでいた方、それぞれイメージは違うかもしれません。

ステレオタイプなイメージは、おおよそ以下の通りかと思います。

  • 目立ちたがり
  • 感情表現豊か

実際に統計を取ったデータで分析された事はありませんが、このように思われる人が多いかもしれません。

「ボーカリストにはどんな性格・特徴の人が多いのか?」

今回は、この題材について考察していきたいと思います。

1.「人に見てもらいたい」という欲求が強い

ボーカリストは、そのバンドの「顔」と言っても過言ではありません。多くの人はそのバンド・メンバーを覚える場合、大概はボーカリストの顔と名前から入っていきます。

ステージでもお客さんに一番近い位置にいて、もしくは自分からお客さんにパフォーマンスを提供しやすいポジションでもあります。

そのような点をから考えると、人前に立ちたい!目立ちたい!という欲求が強い人は、ボーカリストを選ぶ比率が高くなると思います。

もちろんそうでないボーカリストもたくさんいます。

2.感情表現が豊か!

バンド・アンサンブルで、「音」ではない「詩」を伝えられるのは、ボーカリストのみです。

歌で感情表現をお客さんに伝える、楽曲の世界観を歌詞で伝える必要があります。

もちろん楽曲を表現するのはバンド全体なのですが、ボーカリストはフロントで言葉を使える役割を担っています。

だからこそ、ボーカリストは感情表現が豊かな人が適している、と言えます。

3.想像力が豊か!

もちろん、ボーカリストが歌う「詩」は、現実でない空想もあるかもしれません。

また、自分が経験・体験した事がないような事も、感情を込めて歌う場面があります。

以上のような場合には、その歌詞の世界に入り込んで、自分自身のイメージや経験として表現していく必要があります。

そのためには、想像力が豊かでなければなりません。

この点は、他のパートの音に対する姿勢にも共通していると思います。

4.人前でかっこつけられる!

お客さんの中には、音楽だけでなく、ボーカリストがステージの前面で歌い、パフォーマンスを見せる姿を見て「かっこいい!」と憧れを抱く人もいるでしょう。

そう思わせるボーカリストは、まさに素晴らしいボーカリストです。

また、大勢の人前でも、逆にお客さんが1、2人しかいないステージであっても、変わらずに恥ずかしがらず、かっこつけてパフォーマンスを見せられるくらいでなければなりません。

5.最後に

もちろん、ここで挙げてきたのは一般的に言われている事です。

これに当てはまらないボーカリストもたくさんいますし、バンドの音楽性によっては、ここで挙げたいずれかのうち、逆に当てはまらない方が良い場合もあります。

ですが、共通指定言える事は、

「歌う事が大好き」

という事なのではないでしょうか。

そもそもボーカリストをやっているという事は、歌う事が他の楽器を演奏するより、何よりも大好きなはずです。

歌う事を常に考えている、当たり前の事ですが、それがボーカリストにとって一番大切な事だと思います。

「自分は内向的だからボーカリストに向いないのかも」なんて悲観しないでください。体や感情をフルに出し切って最大限のパフォーマンスをする、そして歌を愛している、これがボーカリストの必要条件です。

これは他のパートの楽器にも当てはまる事かもしれません。

ボーカルあるある。バンドマンなら納得!?

バンド活動をしていて、宅録からスタジオ・リハ、ステージもこなしているようなボーカリストなら、誰もが一度は経験した事があるような「あるあるネタ」を、今回は紹介して見たいと思います。

機材が少ない

ギタリストやベーシストであれば、自分の楽器とエフェクター、場合によっては自前のアンプなどが必要になります。

ドラマーは、ボーカリストと似ていて身体が資本という面もありますが、必須なのはスティック、人によってはスネア、キック、シンバル系などがあるかもしれません。

キーボーディストならシンセサイザーと周辺機器です。

その点ボーカリストは、自分の声が楽器ですので、持ち出す機材は少ないです。

自前の機材でもマイクですら持ち歩いたり、用意している人は少ないように思います。

しかし、体調の自己管理、特に喉の調整など、肉体のメンテナンスには常に気を配らなければなりません。

ライブ前にはのど飴、マスクが欠かせない

前述の通り、ボーカリストは自分自身の肉体が楽器と言えます。

体調を崩したり、喉を痛めたりすると、本来の歌声を出す事が困難になってしまいます。

ギターは、弦を張り替えたり、ナットやフレットやブリッジと言った消耗する箇所を取り替えたりします。本当に些細な点でも、演奏せいやサウンドに影響するからです。

ボーカリストも「楽器」である自分の肉体に、細心の注意を払いましょう。

ライブやリハの前には、のど飴をなめたり、マスクなどをして乾燥対策をすることから初めてみましょう。

身体のケアについての情報は、他のボーカリストやプロのインタビュー記事を読むなど、情報も常に集めるようにします。

ライブで歌っている最中にマイクに唇が当たると「ビリッ」とする

ボーカリストというより、ギタリストやベーシストでコーラスを行う際、もしくはギターボーカルやベースボーカルを行う際に、この現象を経験した人がいるのではないでしょうか。

これは俗にいう「感電」です。

ギターやベースを持ったままマイクに触れた時に、アース処理がなされていないと、マイクに唇を近づけると「ビリッ」と感電することがあります。

数回程度ならただの静電気かな?と済ませてしまうケースが多いと思います。

しかしこれが何度も起こる場合は、大きな事故に繋がる可能性もありますので、早めにスタジオやライブハウスのスタッフに伝えたり、自分で対策出来る場合はしっかり行っておきましょう。

たいてい、自分持ちのマイクを一本持っている。

宅録でボーカルを録っている方、こだわりを持った方、プロ志向のボーカリストの方など、自前のマイクを検討した経験が一度はあるのではないでしょうか。

マイク一つとってもたくさんの種類があり、様々なメーカーから色々な機種が出されており、用途や目的に応じて特性があります。

ボーカリストとしては、自分の声質を最大限活かせる、そしてバンドが求めているボーカルの質に最もあった音を出せるマイクを探すべきです。

ギターやベース同様、マイクも楽器屋で試奏する事が可能ですので、店員さんに聞いたり相談したりして、ぜひ自分に合ったマイクを探してみてください。

安くても、マイクを一本持っておくと何かと便利ですよ。

ボーカリストをやっていると言うと、「歌が上手いんですね〜」とよく言われるが、自分ではなかなか「うん」と返せない

ボーカリストなのですから、通常の人より上手なのは当然です。

これは遠慮があったり、自分の求めるレベルに満足していなければ、「歌が上手い」と言われても「うん」とは言えないのでしょう。

ライブで歌が上手い人に遭遇すると闘争心が沸く

これはボーカリストに限らず、だと思います。

ライブの対バンなどで、他のバンドのサウンド・チェックを聴いた時、実際の本番を見た時など、ライバル心からでしょうか、歌唱力が高い人に遭遇すると闘争心が沸きます。

声質がとても良い(自分の好み)、声量がある、音程がしっかり取れている、リズムに乗っているなど、気になる点は色々あるのではないでしょうか。

自分の出番の直前に、その事に気になってしまったら大変です。

普段より気持ちが入ってしまうか、萎縮してしまうか。

それによって素晴らしい歌唱が出来るのか、ダメな歌唱になってしまうのか。

ライバル心から気持ちが入ったとしても、必ずしも良い演奏になるとは限りません。

さて、いかがでしたでしょうか。

自分自身を楽器とするボーカリスト。

歌とは最も身近で簡単に、どこでも演奏できる楽器と言えます。音楽の起源の一つとも考えられています。

それだけに奥が深く、他の楽器・パートにはない魅力があります。ただ目立ちたいだけでは務まらない、とても重要なパートです。