ビッグマフエフェクターの使い方や音作り・セッティング。王道のファズサウンド!

80年代に一時期姿を消していましたが90年代のグランジブームで復活したファズ。

そしてファズの中でも最も使用されているのがビッグマフ。

最近はジャンル問わずギタリストの足元に置かれている事も多いです。

今回はこのビッグマフについて徹底的に見ていきましょう!

ビッグマフエフェクターの使い方や音作り・セッティング。王道のファズサウンド!

ファズは大きく分けて2種類あります。ファズフェイス系とビッグマフ系です。

おそらく多くの人がイメージする「ファズサウンド」はこのビッグマフ系の音だと思います。

ギターに通してビッグマフを挟みアンプから音を出すと、数々のギタリストが出していたあの轟音が出ます。

しかし最初はおおーっと思って頻繁に使うのですが、バンドで使用するとすぐに悩み出すと思います。

ギター単体で弾くと気持ちのいい轟音なのに、バンドで演奏すると埋もれてしまいやすいのです!

ここのセッティングに悩み、解決方法が見つからないと、いつしかボードの中から外してしまうでしょう。

ただですらバカみたいに大きいですし。

実はビッグマフはギターの直後に繋げて使うように設計されています。

例えばオーバードライブの後ろに繋げたりすると音抜けが悪くなりますので、その辺を注意してみましょう。

またアンプのセッティングは、実はクリーンなほどビッグマフの音は抜けやすくなります。

スタジオで歪ましたマーシャルとジャズコーラスがある時、両方に同じセッティングで繋げてみると、その差はすぐにわかると思います。

ですのでアンプのセッティングは、クランチ程度に納めておくといいと思います。

セッティング

ビッグマフの時代によっていろいろな音がありますが、ここは現行品のものに限定してお話します。

ビッグマフは正式名称「Big Muff  Pi」。

エレクトロハーモニクス社が製作、販売しています。

コントロールはオン・オフのスイッチとVOLUMETONESUSTAINがあります。

SUSTAINが歪みの量の調節になります。

まずはVOLUMETONESUSTAINを全て5にして音を出してみましょう。

これだけで絶対ビッグマフとわかる音が出ます。

オンとオフの音量を無くしたい時や、オンの時に音量を大きくしたい場合

VOLUMEを調整して望む音量にしましょう。

VOLUME大きくしても音が大きくならない時は、アンプが歪み過ぎています。

その場合はアンプの歪みを減らし、他のオーバードライブ等で歪みを作りましょう。

後は意外な使い方だと思われるかも知れませんが、SUSTAIN3くらいにしておくとかなりピッキングのニュアンスが出ます。

なのでビッグマフはオンのままピッキングでニュアンスつけて曲を弾いても大丈夫なケースもあります。

基本の使い方

ブースターのようにギターソロでONにするような使い方はお勧めしません。

ビッグマフ自体は単体(+空間系エフェクト)で使用して、普段は別の音色を使う方がお勧めです。

曲中でイメージを変えたい時、デジタルではなくてアナログ感のある雰囲気を狙う時に歪み系で作る飛び道具というような使い方をすることが多いですね。

サウンド

こちらの動画の20秒過ぎから聴けるサウンドは、まさに王道中の王道のビッグマフの音です。

音のブツブツ感がたまらないですね!

こちらの動画の140秒付近で聴ける音は、シューゲイザー的に使えそうな音です。

他にもYouTube等で「Big Muff  Pi」で検索するとビッグマフの参考動画はたくさんあります!

思わぬ使い方を見つける事を見つける事もあるので、ぜひ検索してみて下さい。

ビッグマフの豆知識

ビッグマフの原型は60年代後半からあり、ジミ・ヘンドリックスも使用しました。

最初の発売時期には諸説ありますが、エレクトロハーモニクス社の出荷履歴には1969年に記録があるので、1969年に発売されたと考えた方がいいでしょう。

この最も最初に発売されたビッグマフは現在のビッグマフより小さい筐体で、VOLUME、SUSTAIN、FUZZのコントロールがありますがFUZZは今でいうところのTONEで歪みの量はSUSTAINで調整します。

しかし、この時期のビッグマフは数が大変少なく入手は困難を極めると思います。

1972年までは「トライアングル」期と呼ばれコントロールが三角形になるように配列されていますが、1973年から今のように1直線に並ぶ配列になります。

1973年から1975年まで作られたビッグマフは「ラムズヘッド」呼ばれ今でも人気がありますが個体差が大きいので購入の際は注意が必要です。

そして1976年になると今のデザインとほぼ同じビッグマフが誕生します。

これ以降ツマミ等の変更はありますが、筐体のデザインはそのままです。

エレクトロハーモニクス社の社長、マイク・マシューズは「家庭用電化製品はどんどん新しくなっていくのに50年前の電化製品を今でも売れる事が嬉しい」と話していますが、ギターのエフェクタ-としても最も古い部類に入るにもかかわらず、今でも数多く売れているのはビッグマフの魔力という他ないでしょう。

ビッグマフ ラムズヘッドの評価レビュー。

もはや説明不要なファズの王者といえばBig Muff Pi(以下ビッグマフ)です。

ビッグマフは1971年にElectro-Harmonix(エレクトロハーモニクス、通称エレハモ)から発売されました。

ビッグマフは発売された時期によって大きく分けて3つの仕様があり、それぞれを下記のように呼ばれています。

  • 1.トライアングル:発売当時の仕様。ツマミが三角並べてあります。
  • 2.ラムズヘッド:右下にエレハモのマークが書かれています。
  • 3.第3期:現行品に近いデザインのものです。

上記のラムズヘッドのビッグマフについて簡単にご紹介します。

ビッグマフで一番人気

ビッグマフの中で一番人気があるのは「ラムズヘッド」です。

他のメーカーのビッグマフ再現モデルは大概このラムズヘッド期のビッグマフの音の再現を謳っています。

ではラムズヘッドはどんな音なのでしょうか?

デジマートの動画にラムズヘッドを弾いたものがあるので、こちらを聴いてみましょう。

個体差はあるものの、現行品と比べた場合下記の特徴があります。

1.現行品に比べると歪みのゲインは若干低めなもののパワーがある

2.ミドルからハイミドル辺りに音の芯があり、音ヌケがいい

3.現行品より荒々しさがある
といったところでしょうか?

どうしてラムズヘッドが一番人気があるのか

結局音は好みがあるのでどれが一番いいとは言えないものですが、ビッグマフに関してはラムズヘッドが一番人気があります。

どうして人気があるのかという部分ですが、個人的な意見を書いています。

まず、サウンド全体ですが、70年代風味の乾いたサウンドが現行品と大きく異なります。

この「乾いた」部分が荒々しさを感じ、また音が抜けてくる部分でもあります。

さらに、70年代のロックが好きな人にとって聴きなれた、或いは憧れのアーティストの音を彷彿させるんですが、この部分がすごく気持ちがいいんです。

現行品のビッグマフでも十分気持ちがいいのですが、また別の部分での気持ちよさが加わる感じです。

また、そのラムズヘッドを有名なアーティストが使っているという事実が人気につながっている部分もあるかと思います。

注意点

 

 

 

 

 

 

これはラムズヘッドだけではありませんが、70年代のヴィンテージと呼ばれるエフェクターは70年代か、もしくはそれ以前に作られたギターに合わせて作られています。

100%の力を出したいのであればその時代のギターを使用したほうがいいのです。

なぜかというと、現代のギターやハイゲインアンプは質の良さを重視している傾向があります。

宅禄や配信など、当時とは違った形で演奏する人が増えました。

それによって小さい音量で良く歪む事であったり、空間系のエフェクトがきれいにかかるという事を求められるようになったのです。

しかし当時は歪ませるためには大音量にする必要がありました。

空間系もテープエコーなどアナログなものが多く自分で新しいエフェクトを見つけるといった研究と発見という感じでした。

レコーディング技術やマイクを含めた他の楽器に関しても同じような経緯があります。

上記ではセッティングの事を記載しましたが当時はそもそもきれいに鳴らす必要が無かったのです。

(鳴らしたくてもその方法が無かったというのが正しいかもしれません。)

言ってみれば、音抜けが悪いことや荒すぎることがこのエフェクターが最大限発揮できているという事になるのです。

その事を念頭に入れて使用すると納得がいくかもしれません。

 

 

 

 

 

 

逆に現在他のメーカーから発売されている所謂「ラムズヘッドクローン」は少し違います。

現代のギターにも合うようにチューニングされています。

使っているギターやアンプ、バンドメンバーによってはオリジナルのラムズヘッドよりクローンの方がより「ラムズヘッド」らしい音になる事もあるのです。

開発時に使用している機材や現代手に入るパーツの影響も大きいのかもしれませんね。

ビッグマフを買おうか迷った時には、場合まずは自分がどういう音を出したいかという事を確認し、購入の際はラムズヘッドだけでなくクローン商品も試奏してみることもお勧めします。

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